今回は『とむらい師たち』を取り上げる。前回と同じく、その座組を見るだけで期待感が上がる一本だ。
なにせ、主演・勝新太郎―監督・三隅研次という『座頭市物語』を手掛けた二人に加え、原作が野坂昭如、脚本が藤本義一。アクの塊と言っていい面々が顔を揃えているのだ。
物語の設定も、この面々にふさわしい濃厚なものになっている。一九七〇年の万博開催へ向かう大阪を舞台にしたブラックコメディである。
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