近所のスーパーで私が最も信頼している素晴らしいレジ捌きの店員さんは、おそらく東南アジア出身だ。銀座へ行くと、近頃はもう日本人より海外からの観光客の方が多いような気さえする。気づけばどんどん国際色豊かな街へと変わりつつある東京だけれど、その実人々の感覚は全然変わってないみたいだ。だって、ふらりと乗り込んだタクシーで、ふとカフェで聞こえてきた会話で、言葉や肌の色が違う人のことを揶揄する言葉を聞くような経験、何度もあったもの。ああどうか、そんな感覚をまだ捨てきれない人にこそ『東京サラダボウル』を読んで欲しい。この本は、変わりつつある東京という街と、そこに生きる“外人”とひとくくりにされがちな人々の困難に寄り添った、私たちの生きる世界を舞台に描かれた作品だから。
ここから先は有料になります
チャンネルに入会して購読する
月額:¥880 (税込)
- チャンネルに入会すると、チャンネル内の全ての記事が購読できます。
- 入会者特典:月額会員のみが当月に発行された記事を先行して読めます。
ニコニコポイントで購入する
- この記事は月額会員限定の記事です。都度購入はできません。
-
テレビ健康診断 第942回 亀和田武「評価が分かれる上白石萌歌 いい軍師に出会えるか!?」『パリピ孔明』フジテレビ 水 22:00~
-
一覧へ
-
町山智浩の言霊USA 第693回「Gerontocracy(ジェロントクラシー:長老制)」
コメント
コメントはまだありません
コメントを書き込むにはログインしてください。