「毎年各出版社から発行されるジャニーズ事務所公認のカレンダーに、来年度からKing&Princeが加わります。キンプリと言えば、デビュー曲『シンデレラガール』が六十万枚以上、十月十日発売の新曲『Memorial』も、事実上初日だけで二十七万枚を売り上げた。この超大型新人のカレンダーをどこもゲットしたい。そのためにジャニーズに“忖度”を重ねてきたのですが、意外な出版社に決まったのです」(音楽業界関係者)
一万部売れれば大ヒットと言われるカレンダー業界において、ジャニーズカレンダーは出版社にとって“ドル箱”と言っていい。
「今年度、最も売れたカレンダーは小学館が発行したHey! Say! JUMPの十万部以上。定価は二千四百円でした。予約の段階で九割以上が捌け、三億円近くを売り上げたといいます」(芸能評論家・三杉武氏)
次点はKis−My−Ft2の推定六万部、ジャニーズWESTも五万部超とされる。Sexy Zoneは「WESTをやや下回る」(芸能関係者)という。
「ヘイセイはファンクラブ会員数五十三万人、キスマイは四十四万人と言われます。ジャニーズカレンダーはこのファンクラブ会員数などから部数予測が立てやすく、在庫を抱えずに済むというのも大きなメリットです」(大手出版社社員)
豪華な写真集のような作りで、付録もついているジャニーズカレンダー。事務所が所属タレントのカレンダー制作を外部委託するようになったのは、九七年から。以来、出版社が持ち回りで請け負ってきた。
「九〇年代後半はTOKIOやV6の全盛期で、制作を受注していたのは集英社などアイドル誌を発行する出版社が中心でした。定価二千円程度のカレンダーが飛ぶように売れ、続々と他社も参入。ぴあや東京ニュース通信社、学研といったテレビ誌を発行する出版社も加わりました」(同前)
だが、出版社側にタレントの選択権はなかった。
「毎年秋頃に、ジャニーズ側から『今年はこれをよろしく』と指定されるのが通例です。『嵐が欲しい』などの要望が聞き入れられることはまずない。前年度の販売実績や他部署の“貢献度”も加味し、ジャニーズ経営陣が版元を決めてきました」(別の出版社社員)
それをまとめたのが、下のリストだ。例えば、嵐は伸び悩んでいたデビュー当初はテレビ誌系出版社が発行していたが、松本潤のブレイクを機に、今度は最大手の講談社が手掛けるようになったことが分かる。
「それだけ当時の講談社の貢献度が高いと判断されたのでしょう」(同前)
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