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【大山くまおの「ドラゴンズ談話室」】CS回顧、高木守道は“のぼう”になれたか?

2012/11/02 11:00 投稿

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【大山くまお(おおやま・くまお)】
 フリーライター、編集、名言ハンター、中日ドラゴンズファン。単著に『名言力』(ソフトバンク新書)、『平成の名言200』(宝島SUGOI文庫)。


ツイッターIDはoyamakumao です。



 今年のクライマックスシリーズ(以下CS)、中日ドラゴンズは本当によく戦ったと思う。ファーストステージのヤクルト戦は、球団史に残る名場面の一つと言っていいブランコの劇的な逆転満塁ホームランで決着。先発投手がすっからかんになった状態で臨んだファイナルステージでも、強い強い巨人をあと1歩のところまで追いつめた。そう、あと1歩……。「巨人にさえ勝てれば日本シリーズは全敗でいい」と思ったドラゴンズファンも多かったはずだ。僕がそうだった。しかし、負けた。負けてしまった……。

 負けた試合は極力振り返りたくない。それが常勝・中日ドラゴンズファンの心理だろう。しかし、あえて振り返ってみると、CSを通じてもっとも僕の印象に残ったのは71歳の老将、高木守道監督の面白さだった。

 CS前はテレビインタビューで、キーマンにソトを指名。「蚊帳のソトじゃなくて中へ」とやってインタビュアーを爆笑させた。結局、ソトは一回も投げなかった。苦戦を強いられたヤクルト戦の第3戦では「8回には敗戦の弁を考えていた」と正直すぎるカミングアウト。歓喜に沸くファンも、なんだこのおじいちゃん? と思ったはずだ。

 

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