週刊 石のスープ
定期号[2012年7月26日号/通巻No.41]
今号の執筆担当:西村仁美
※この記事は、2012年7月に「まぐまぐ」で配信されたものを、「ニコニコ・チャンネル」用に再配信したものです。
■映画「道〜白磁の人」を見る
「これよかったらどうぞ」
と知り合いからもらった「道〜白磁の人」(高橋伴明監督)という映画の鑑賞券。「道」といってもあの有名なイタリア映画の方ではなく、最近公開された日韓共同制作の映画だ。
「アサカワタクミって知っています?」
と聞かれ、まったく知らなかった。「いいえ」と言うと、アサカワタクミが日本による植民地時代に朝鮮に大変な貢献をした人とかで、なんでも朝鮮の人たちしか入れないようなところのお墓に入っている唯一の日本人といった話だった。
「お墓に入っている唯一の日本人」という言葉に、その人に俄然興味を覚えた。
というのも、奄美に移住しそこに骨を埋めたいと思っているアイターンの知り合いが、最近までお墓の土地をなかなか島の人から譲ってもらえず、ようやく今年得ることができたと本人から聞いたばかりだった。土地の人々に貢献するような活動をこれまで行って来ていたが、それでも難しいんだなあ、と、その知り合いが案内してくれたお墓の土地を眺めながら思ったのだった。だからよほど朝鮮の人々のために尽くした人なのだろうと思った。
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