週刊 石のスープ
定期号[2012年6月9日号/通巻No.38]
今号の執筆担当:渡部真
※この記事は、2012年6月に「まぐまぐ」で配信されたものを、「ニコニコ・チャンネル」用に2012年7月分として再配信したものです。
「もうお前とは友達やめるわ!」
5月18日午後。車で福島県内を移動しているフリーランス記者仲間の畠山理仁氏に、こんな不躾な電話をした渡部真です。
なぜ、僕が畠山氏との友情関係を絶つことを決意したのか……。その顛末は、畠山氏の発行するメールマガジン「そこそこ週刊・畠山理仁」Vol.049をご購読ください。
■発達障害児の教育支援を専門にするコーディネーター
先月、定期的に取材している教育機関の取材で、都内の特別支援学校の取材をした。特別支援学校とは、視覚障害、聴覚障害、知的障害、肢体不自由、病弱、身体虚弱など、障害を持つ児童・生徒が、「学習上または生活上の困難を克服し自立が図られること」を目的に、幼稚園から高校までの教育を受けるための学校だ。いわゆる、盲学校や聾学校なども特別支援学校になる。今回訪れたのは、知的障害や発達障害を持つ児童が通う小学校だった。
児童の授業風景を拝見し、撮影をする。自分達でクレヨンを使って色を塗った国旗が、はたしてどの国を表しているのか……。バングラディッシュやスーダンなど、僕も分からない国旗をスラスラと答えられる児童もいれば、日本の国旗を答えられない子もいる。それぞれの発達具合や知的障害の度合いが違うので、教師達も一人ひとりの生徒に個別に対応する。
正解した生徒には、教師が「おっ。やったな」と声をかけてハイタッチ! 正解できなくても「なんだぁ〜。自分が作った日本の国旗もわからないか〜。まぁいいか」と、やっぱりハイタッチ!
僕らが廊下に飾られていた教育資材の撮影をしていると、一人の児童が廊下に飛び出した。発達障害児などによく見られる行動だ。僕らの足下に来て座り込んで、移動の邪魔をする。彼は、知らないオジさんが廊下で写真を撮っている姿に興味を持ってしまったのだろう。教室で授業を受けているより、僕らと一緒にいる方が楽しいのだ。
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