ごきげんよう。有料メルマガ批評家の渡辺文重です。今回は2014年6月15日配信の津田大介『メディアの現場』125号より、「今週のニュースピックアップ Expanded──ビジネス、メディア、差別問題の視点から見たワールドカップ」を紹介しようと思います。

・津田大介『メディアの現場』/毎週金曜日(第5週は除く)/648円
http://www.targma.jp/tsuda/

ニコニコ生放送で行われた津田大介氏と速水健朗氏、そして、私・渡辺文重による鼎談(ていだん)を再構成した記事なのですが、今回は、自分の発言にツッコミを入れていきたいと思います。

◆「例えば槍投げで世界を競っている選手の名前とかルールを把握している人って少ないじゃないですか」

マイナー競技の例として「やり投げ」を挙げてしまったのですが、やり投げ関係者の方、申し訳ございませんでした。ちなみに、やり投げ(新規格)の世界記録保持者は、チェコのヤン=ゼレズニー氏で、記録は98メートル48とのことです。日本では、ロンドン五輪で10位だったディーン元気選手が有名なようです。

◆(津田氏の「ワールドカップ初心者向けに、今回のブラジルワールドカップではどの試合を見ておけばいいか教えていただけますか」に対して、)「とりあえず日本戦を見ておけばいいんじゃないかな」

当たり前のことを発言する「平凡力」が発揮されていますね。

◆「試合の開始時間ということで今ちょっと話題になってるのが少年サッカーの大会なんです」

・6月15日、日本代表のW杯初戦をリアルタイムで観よう
http://www.sakaiku.jp/column/challenge/2014/007015.html

津田マガのソースにも掲載されていますが、上記のサイトを意識して発言しました。

◆(津田氏の「地上波が放映権買って無料でワールドカップを見られるのは一見いいことのように思えますが……」に対して、)「でもそれはつまり無料で見せろってことでしょ? 津田マガですら有料なのに(笑)」

ここら辺の話は少しカットされていますが、無料でマス向けに放送するとなれば、実況や解説などの質がどうなるかは、容易に想像できますよね。

◆「Jリーグ1試合平均の観客動員数が減ってきている」「浦和レッズは観客動員数が下がってきている」

年度別入場者数推移(1993~2013)
http://www.j-league.or.jp/data/view.php?d=j1data&g=j1_0&t=t_visitor

東日本大震災影響もあり、2011年度と2012年度を比較すると入場者数は増えています。また、浦和レッズは直近3年間、入場者数が右肩上がりとなっています。そのため、不正確な表現だったのですが、それでも2010年よりは少ないという点に留意していただければと思います。

◆「僕はJ2出身の選手の存在感の大きさに注目していますね」「『エヒメッシ』こと齋藤学」

横浜M斎藤学「愛称はエヒメッシで」
http://www.tokyo-sports.co.jp/sports/soccer/175058/

J2出身の選手として、今野泰幸、遠藤保仁、香川真司、柿谷曜一郎、斎藤学の名前を挙げていますが、それ以外にも、川島永嗣、権田修一、伊野波雅彦、森重真人、酒井宏樹、青山敏弘、山口蛍、大久保嘉人がJ2を経験しています。また、オーストラリア代表のマーク・ミリガン選手や、ブラジル代表のフッキ選手もJ2経験者です。

◆「(柿谷曜一郎は)練習に遅刻したりサボったりする癖があって」

【J2:第3節 C大阪 vs 栃木】レヴィークルピ監督(C大阪)記者会見コメント(09.03.22)
http://www.jsgoal.jp/news/jsgoal/00079547.html

2009年、レヴィークルピ監督が「ヨウイチロウは今年だけでも練習に5回遅刻している」と発言しています。柿谷選手はJ2に修行へ出されたみたいなイメージになっていますが、正確には、J2のC大阪からJ2の徳島ヴォルティスへと期限付き移籍しているのでした。

◆「(大久保選手について)刺激にもなったしね」

対メディアという点では、吉崎エイジーニョ氏の指摘も紹介したかったのですが、タイミングがなかったので、ここで紹介させていただきます。

・韓国の事例から考える「ザックジャパン・23人に入れたい選手」
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yoshizakieijinho/20140511-00035202/

◆「大学出の選手は1年目2年目で試合に出場できるチームに入らないと、選手生命が終わっちゃうという危険性がある」

ここら辺の話は、『Jの新人』の著者である川端暁彦氏(@gorou_chang)から聞いた話やインタビュー記事を参考に話しています。しかし、インタビュー記事にも書かれていますが、何事にも例外があるのです。だからこそ、育成は難しいのです。

・Jリーグは新人を育てられているのか? 日本の新人選手育成の現状と課題に迫る
http://www.soccer-king.jp/sk_column/article/184331.html

Jの新人―Jリーグ新加入170選手の価値2014
Jの新人―Jリーグ新加入170選手の価値2014

余談ですが、私の聞いた話によると、川端氏は、FCみやぎバルセロナ時代から香川真司選手に注目していたそうです。上の世代が注目されていたので取材に行ったそうですが、そこで香川に注目したとのこと。香川少年にインタビューを申し込んだら「インタビューとか初めてです」と言っていたとか。真偽は不明ですが、「香川真司にインタビューをした世界初のジャーナリスト」ということになりますね。

サポティスタの岡田康宏氏(@supportista)とか、世の中には、若い才能を見つけることに優れた人物がいるのだなぁと、驚かされます。岡田氏の場合は、女性アイドルですが……。

◆「今回選ばれた日本代表23名のうち、22人が長男ではない」

以下の記事を参考にしました。下記サイト「サッカーコラム J3 Plus+」は有料メルマガも配信されています。

・「第1子はGK権田だけ。」興味深いW杯日本代表メンバーの兄弟構成
http://linkis.com/blog102.fc2.com/vl6x0

・J3+(メルマ)/特殊(ほぼ毎日)/648円
http://www.mag2.com/m/0001340175.html

◆「メンタルの強さですね。日本代表の強さはメンタルにあると思います」

そうでもなかった……かもしれませんね、

◆「コロンビアはね、すごいよ」

その根拠は、名古屋グランパスの元コロンビア代表MFダニルソンと、岐阜FCの元U-20コロンビア代表FWナザリト。

◆「暑いところでやると、運動量豊富で勝負するチームはキツい! となるとオーストラリアのようなチームが理想的ですね」「もしかするとオーストラリアとか優勝するかもしれませんよ」

そんなことはなかった……。いや、まだ、分かりませんけどね。

◆「どの国のサッカークラブも英語がしゃべれるっていうことがスタンダードになりつつある」

2014年4月15日配信の『徹マガ』190号に掲載された、『GOAL JAPAN』編集長チェーザレ・ポレンギ氏へのインタビューを参考にしています。

(本田圭佑のミラン移籍に関連して)「ボスマン判決の結果、外国人枠の概念が変わってしまって、もはやイタリア語だけではコミュニケーションがとれなくなってきたのが原因です。ミランでは、サッキ監督の時代から『これからは英語でいこう』って話になっていたね。今のセードルフはもちろん英語だし、その前のアッレグリは英語が上手くなかったけれど、それでもスタッフに助けられながら話していました」

(Jリーグの英語力について)「実際、今季からオーストラリア人のニコルズがセレッソ大阪に入ったけれど、チームメイトで英語が話せる選手が少なくて困っている。セレッソというクラブは、ビッグクラブになろうと、日本で今一番頑張っているクラブだとも思う。でも、選手が英語を話せないというのは問題」

・宇都宮徹壱『徹マガ』/月4回/756円
http://tetsumaga.com/

◆「去年名古屋グランパスはすごい選手をカットして、今年大変なことになっているんです」

・移籍情報 2013-2014 - 名古屋グランパス
http://www.jsgoal.jp/special/2013move/?c=nagoya

・オフィシャルニュース(名古屋グランパス)
http://www.jsgoal.jp/official/nagoya/

田中マルクス闘莉王以外の、実績あるディフェンスラインの選手を放出したら、今季は田中マルクス闘莉王以外のDFが負傷離脱したでござるの巻。14節終了時点で、名古屋グランパスは15位です。

◆「ウルグアイ代表ということで言えば、やっぱり注目はスアレスですよ」

ウルグアイ代表は初戦でコスタリカ代表に敗れてしまいましたね。スアレスにはロビー・ファウラーの後継者として、インパクトのある活躍を期待したいですね。



トーク終盤は、無料で公開すると面倒なことを話しているので割愛しますが、大した知識がなくても、気楽に楽しく話せるがサッカーの魅力ではないかと思っています。

それはそうとして……。

津田マガ収録現場

毎日、体重計に乗っているので気付いてはいましたが、めちゃくちゃ、デブになっていますね。頑張ってやせようと思います。

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