私の記憶にはないけれど、実は美少女の幼なじみがいた!なんてことはないかなと、日々、夢想しています。
4月30日に配信された津田大介氏の有料メルマガ『メディアの現場』特別号外(「夜間飛行」限定)は、興味深い内容だった。タイトルは「『友だち』ってなんだろう?」。津田氏は友人に恵まれた人物だと思うのだが、その「友だち」観の一端を知ることができる。
◆津田大介の「メディアの現場」/不定期/630円
http://yakan-hiko.com/tsuda.html
一見、昔から社交的な性格だったかのように思われる津田氏だが、実は「結構な人見知り」で、小学生や中学生の時は友だちの多いタイプではなかったと明かしている。しかし、「thinkC」や「MiAU」といった社会運動を成功させようと思う中で、「意識的な人格改造」をしたと語っている。この特別号外では特に記されていないが、「金髪」をアイコンとして確立させたのも同時期ではないかと思われる。今でこそ、津田氏と言えば「金髪」だが、以前は「赤」や「青」など、さまざまなヘアカラーリングを行っていたのである。
そのほか、SNSで人間関係を作るコツらしき体験談などが記されていて、そうした文章は参考になる内容であった。しかし、その中に、私が違和感を覚えた箇所があった。それは、「津田」と呼び捨てにされていた「親友」から、「津田さん」と呼ばれるようになったエピソードである。
津田氏には、自分を呼び捨てにする2人の「親友」がいたと言う。しかし、「一緒に働く人」という関係になったことをキッカケに、2人からは呼び捨てではなく「さん付け」されるようになったと記している。特別号外を最後まで読めば、津田氏がそうした関係の変化をポジティブにとらえていることも分かるのだが、部分的には「寂しい」といった、ややネガティブな感想が記されているのだ。私が意外だと思ったことは、そうした関係の変化に、津田氏が少しでもネガティブな感情を持っていたことである。
私は誰に対しても「さん付け」を行っている。会社の同僚や上司、友だちはもちろん、年下の部下やアルバイトであっても「さん付け」で統一している。もちろん、弟に対しても「さん付け」である。15、6年前までは、弟や友だちを呼び捨てにしていたという記憶があるのだが、ある時期を境に、「さん付け」で統一することに決めたのだ。それは、弟や友だちが「一緒に働く人」になったことが最大のキッカケである。
私は人生の大半を仕事に費やしている。究極的には、食事も睡眠も仕事をするための準備であり、アニメ視聴や声優のイベントに行くことも、良い仕事をするために必要な行動と定義することができる。要するに、私が仕事大好き人間なのである。(同時に、アニメを楽しく視聴したり、声優のイベントを楽しんだりするために、仕事をしているという側面もある。ビジネスとプライベート、というよりも、ハレとケは表裏一体であり、どちらかだけを選択することはできないのだ)そんな私にとっては、呼び捨てできる弟や友だちよりも、「さん付け」する必要のある「一緒に働く人」の方が大切な存在なのである。津田氏は「さん付け」されるようになったことで、親密だった関係が離れたかの印象を持っているようだが、私の考え方では、全くの正反対。つまり、「さん付け」は、より大切な関係になったことの証しなのである。
津田氏は、親友2人と「一緒に働く人」という関係にならなければ、「たぶん今でもたまに会って馬鹿話をする、当時と同じ『普通の友だち』関係でいたと思います」と記しているが、私の見解は全くの逆である。恐らくは、数年に一度会うか会わないかの関係となったはずである。人生の大半を費やしている仕事において欠かすことのできない「一緒に働く人」だからこそ、毎日、その動向が気になるし、結果的に、突発的に行われる飲み会などに同席したり、「お前、浅野真澄さんと同じ番組に出ているんだって。うらやましいな、この野郎! どうか、スタジオ見学させてください」とお願いしたりできるのだ。
◆「友だち」とは何かとか考えない
ここからは私の意見なのだが・・・。私はある時期から、「友だち」とは何かとか考えないようになった。理由は、「友だち」よりも「一緒に働く人」の方が重要だからである。そう考えると、「友だち」とは気楽なステータスである。自分が「友だち」だと思っている相手は「友だち」程度の認識でじゅうぶんとなるのだ。
それでも、敢えて、深い意味での「友だち」とは何かと問われれば、「一緒に働く人」の中でも特に気の合う人物という答えになるだろうか。一緒に働くためには、一緒に働きたいと思われるような人間である必要があるし、そうやってお互いを高め合うことが、真の友情なのである。
と、ここまで偉そうに書いてみたものの、私にも「幼なじみ」と言えるような「友だち」が欲しかったというのが本音である。できれば、隣の家に住んでいて、私が寝坊しようものなら、部屋まで上がってきて、「コラ!起きろ。朝だぞ!」と言ってくれるような美少女が住んでいたらなぁ~。
ほとんど後悔のない人生を送っている私だが、近所にかわいい幼なじみの女の子が住んでいなかったことだけは、心残りなのである。
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