スピラ・スピカのライブに行ってハッピーになってみた!
4月26日(金)、渋谷WWWで開催されたライブ、2nd single Release One-Man Tour 2019「スピスピがハッピーを届けにゆくよツアー」東京公演に行ってきました。ツアータイトルに偽りなし。幸せな気持ちになれました!
スピラ・スピカの公式Webサイトによれば、2013年に「スノーマン」というバンド名で活動を開始。スノーマン時代を含めれば、すでに5年以上も活動されているのですが、私が知ったのは最近のこと。2018年11月に「星見ヶ丘vol.1」という対バン企画を行うと発表したことが、スピラ・スピカを知るキッカケでした。対バンの相手がfhánaだったからです。
おじさん、fhánaが大好きなんですよね。ただ、あくまでも私の印象ですが、fhánaはサッカーの仕事をしていると、ライブに行くにくいグループなんですよ。日本代表戦とか、サッカーの重要な試合とライブの日程が重なることが多い。実は対バンの日も、2018明治安田生命J1リーグ最終節の前日でした。これまででしたら準備作業の都合で行くことは難しかったでしょう。しかし、この頃からサッカー以外の仕事に転職しようと動いていたため、大丈夫だったのでした。
さて、スピラ・スピカを知ったキッカケは「星見ヶ丘vol.1」のチケットを購入したことでしたが、対バン前に演奏を聞く機会が訪れます。それは2018年10月8日、マチ★アソビvol.21 CLIMAX RUN3日目のことです。ウマ娘のステージを見ようと眉山林間ステージに向かったのですが、ちょうどReoNaさんとスピラ・スピカが演奏を開始するタイミングだったのです。ものすごい偶然ですよね。
対バンの予習にと思って演奏を聞いていたのですが、ものすごくいい!楽曲に関するテクニカルなことは分かりませんが、ボーカルの幹葉さんはMCでも元気で、そうした陽気な雰囲気がそのままメロディーとなって響いてくる。どれも初めて聴く曲ばかり。その中でも「じゃんけんキング」は特に印象的でした。
「星見ヶ丘vol.1」の会場は新宿BLAZE。fhánaがワンマンをやるには小さいけど、スピラ・スピカがワンマンをやるには少し大きいという印象です。この日はスピラ・スピカが開演前に出てきて挨拶。その後、fhánaが先に演奏、次にスピラ・スピカが演奏という順番でした。
fhánaのライブは、2016年5月7日の恵比寿LIQUIDROOM以来だったのですが、成熟したいいバンドだなと、あらためて感じました。fhánaといえば、数々の人気TVアニメで主題歌を担当してきた人気アニソングループです。誰もが知っている楽曲を演奏すれば、フロアが盛り上がることは間違いないのですが、1曲目は「World Atlas」。おしゃれな感じでスタートします。
その後も「現在地」「little secret magic」「Do you realize?」と、ワンマンライブかのような楽曲が続き、さらに「コメットルシファー ~The Seed and the Sower~」を歌った後にMCとなります。対バンが始まる前は「みんなが知っているアニソンを並べてきたら、おとなげないな~」とか思っていたのですが、これはこれで、別の意味でおとなげない。「ヒット曲を演奏しなくても、これぐらいフロアを盛り上げられます」と言わんばかりです。マジで最高!
その後も「ユーレカ」「Relief」と続くのですが、ラス前というタイミングで「青空のラプソディ」。これは上がる。最後はMCをはさんで「Outside of Melancholy ~憂鬱の向こう側~」。私が一番好きなfhána楽曲でね。「いや~、今日のライブはホントに良かった~」などと思ったのですが、ここからがスピラ・スピカのステージです。
スピラ・スピカのメンバーは最初の挨拶でも、途中のMCでも「fhánaさんを尊敬している」と話していましたが、そのスタイルは全く別物です。サポートメンバーを含め、バンドの構成も違いますから、当然と言えば当然なのですが、その差を突き詰めていくと、ボーカルの個性にたどり着くのかなと思います。
fhánaは、towanaさんの特徴的で艶っぽい声を生かすような楽曲を作っているし、スピラ・スピカは、幹葉さんの持っている陽気でポジティブなイメージを前面に打ち出す楽曲を演奏している。というわけで、スピラ・スピカのステージが始まると、ガラッとフロアの雰囲気が変わります。
特に印象的なのは「ちょっと待って」。曲中みんなで「待って、ちょっと待って」と歌うのですが、これが最高に楽しい。「ちょっと待って」はスノーマン時代にリリースされた楽曲で、Youtubeのオフィシャルチャンネルでも聴けるのですが……。動画の楽曲は、どこか悲愴(ひそう)感が漂っていて、それはそれで良いのですが、ライブとは全く別物。ライブだと、悲愴感がコミカルに昇華されているのです。
そのほか、幹葉さんが違う曲の歌詞を歌ってしまったり、「じゃんけんキング」ではfhánaのkevin mitsunagaさんも登場してじゃんけんをしたり、とにかく陽気で、フロアがみんなポジティブな気持ちになる。そういうステキ空間を作り出していたのです。そんなわけで、アンコール後のMCに「来年(2019年)4月にツアーをやります!」「この後会場でチケット発売します」と発表されれば、もうチケットを買うしかない。前置きが長くなりましたが、ここからが先日開催されたツアーの感想です。
「スピスピがハッピーを届けにゆくよツアー」東京公演当日。開場時間前に会場へ到着します。普段だとチケットの番号もそれほど良くないので「後ろの方でゆっくり見るか~」という感じなのですが、今回のチケットは20番台。前回のライブで販売されたチケットが“最速”だったため、ドリンク交換してからフロアに入っても、最前列(下手側)を確保できました。
場所を確保した後、まずは耳栓を着用します。年のせいか、耳が疲れやすいんですよね。ホールコンサートとかならともかく、ライブハウスだとスピーカーとの距離が近いため、開演前に流れる音楽とかは遮断しておきたいのです。今回のライブは、開演30分前に入場。開演前にはスピラ・スピカによるラジオ番組風の音声コンテンツが流されていました。案の定、耳栓をしていても、しっかりと聞き取れます。
ライブへの意気込みやグッズの紹介、お気に入りの楽曲など、しっかりとした構成で、こうした気遣いもスピラ・スピカの魅力なんだなと、開演前からテンションが高まります。そして定刻を少し過ぎたぐらいのタイミングで、フロアが暗くなり、ドアも閉められ、いよいよライブ開始となります。
1曲目は「スタートダッシュ」。メジャーデビューシングルで、TVアニメ「ガンダムビルドダイバーズ」2クール目のエンディングテーマです。ビルドダイバーズは未試聴なのですが、印象に残るフレーズから始まるため、分かりやすい。
耳栓を外しても大丈夫そうなので、両耳ともポケットにしまいます。そして3曲目が「ちょっと待って」。初めての人も楽しめるよう、最初にコール&レスポンスで「待って、ちょっと待って」を練習します。ボーカルの幹葉さんはにこやかで、スピラ・スピカのライブに初めて来たという人も、ここら辺でもう虜(とりこ)になるはずです。
5曲目は「だらんごろん」。MCによれば「ちょっと待って」の続編にあたる曲だそうです。そして「in pairs」「インベーダーゲーム」とカッコイイ曲が続き、「星降る夜に」「桜が咲く頃」でしっとりとした雰囲気にします。そういえば今回は、2ndシングル「小さな勇気」発売を記念したツアー。両曲とも「小さな勇気」のカップリングで、陽気なだけではない一面を見せています。
続いての「恋はミラクル」はサードシングル。TVアニメ「みだらな青ちゃんは勉強ができない」のエンディングテーマです。2ndシングルのツアーをしている最中に、すでに3rdシングルが世に流れているところに、スピラ・スピカの勢いを感じます。
11曲目は「じゃんけんキング」。スピラ・スピカといえば、この曲ですよね。というわけで、ここら辺でライブの盛り上がりも最高潮を迎えます。ラストスパートですね。
「ココロノアリカ」、最後は2ndシングル「小さな勇気」で締めくくられます。徳島県出身の幹葉さんが、奈良県でバンドを結成し、そして東京に進出する。その過程には悔しいこともあったけど、それでも諦めずに前へ進む。そういう決意表明のような楽曲で、好感が持てます。ホント、いいライブだった!
「小さな勇気」の演奏を終え、退場するメンバーたち。しかし、フロアの照明は落ちたまま。アンコールです。前回と同様、アンコールは「待って、ちょっと待って」。しばらくするとステージに光が照らされ、メンバーが再登場します。今回は習字による発表はなかったのですが(重大発表は習字で行うようです)、次回ライブの開催が発表されました。
そして最後の曲が演奏されます。「新しい私になれ」。この曲は歌詞がストレートで、感情に訴えてきます。「エモい」と表現するのが良いでしょうか。
スピラ・スピカとしてはシングル3曲の“新人”ですが、スノーマン時代を含めると、長く活動してきている。もちろん、楽しくてハッピーな気持ちになるライブであると同時に、もっと上を目指すという決意表明というか、自信を感じさせてくれるライブでした。
東京の次回ワンマンは10月22日(祝・火)。会場はTSUTAYA O-EASTで、fhánaとツーマンを行った新宿BLAZEよりも大きくなります。Animelo Summer Live 2019への出演も決まっていますし、さらにパワーアップした姿を見せてくれることを期待しています。
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