以前ご紹介した「地獄パズル」は真っ白 or 真っ黒なうえ総量1000ピースという鬼畜系パズル。パズル・マゾ業界では最高峰のご褒美仕様となっています。
興味本位で手を出すのは危険……そうわかっていたはずなのに、誘惑に負けた筆者は死地に赴きました。
そして1ヶ月に及ぶ苦闘の結果、完成の陽の目を見ることができましたので、この難関パズルに挑戦するにあたっての具体的なコツなどをレビューします。
また、やればやるほどなぜか自己啓発的な領域に突入してしまい、あやうく悟りの境地に達するレベルだったので、そのあたりも交えて実践の過程を前後編でご紹介したいと思います。
今回の「前編」では「地獄パズル」に取り組むための手順を順番にご紹介していきますね。
まずは中身をテーブルにぶちまけます。ピースの細かさ、量の多さ、そして真っ白 or 真っ黒という情報量の少なさを眼前にし、めいっぱい絶望感を味わうためです(最高に気持ち良い瞬間です)。十分に無力感に浸ってあきらめがついたら、覚悟を決めてピースを観察していきましょう。
実は「地獄パズル」には、全体を4分割する形で、裏面に4種類の記号が印刷されています。これが唯一の手がかりとなります。
★手順1: ピースを記号ごとに4種類に分ける
これで各ピースの大まかな位置が少し絞られました。次に、さらにピースを分けます。
★手順2: さらにピースを「タテ型」「ヨコ型」に分ける
記号を手がかりに、ピースの上下の向きを絞ります。4つに分けたピースをさらに2つに分けるので、計8つの小分けになります。
この時、唯一「○(マル)」の記号だけは上下がわかりません。筆者はどうしたかというと、カンで分けました。他の記号のピースを半分くらい組んだ後、目が「タテ型」「ヨコ型」の形の傾向をなんとなく覚えているうちに、カンで「タテっぽい」「ヨコっぽい」と分けていきます。
後でわかりましたが、これは意外にもほとんど間違えがありませんでした。目がピースに慣れているので「なぜとは言えないがなんとなくこれはタテ型な気がする」というカンが冴えていたようです。
★手順3: ワクから組んでいく
通常のパズル同様、まずは真っ直ぐなラインを持ったピースを探してワクから組んでいきます。ここでこのパズルにおける「ピースがはまってピッタリくる感じ」を覚えておくと後が楽です。
★手順4: 記号の境界線を組んでいく
次に「1つのピースの中に2種類の記号が入っているもの」や「記号にパターンと違う空白があるもの」などを探します。これは記号と記号の境界線に位置するピースですので、今度はこれを組んでいきます。組み上がると、ワクの中に十字のフレームができた形になるはず。
この状態になったら、あとはひたすら面を埋めていく作業です。
先述したようにタテヨコの見分けが難しい「○(マル)」は後回しにして、比較的手がかりの多い「クローバー」や「三角」から取りかかるのが良いかと思います。
次回の「後編」では、作業にあたっての”心構え”的なものについていくつかご紹介していきます。
[地獄パズル](吉川晶子)