地球の気候変動を憂い、ボクは旅に出る。
アーティストのBasia Irlandさんは、2007年からカナダやアメリカ、フランス、スペイン、イタリア、イランなど世界の国々で、植物の実や葉、種を氷に閉じ込めた本のような氷の彫刻「Ice Books」を制作し、川に流してきました。
それはなぜなのでしょうか。
私たち人間が生活する上で出す、ガスやゴミ。そして、地球を顧みない行動は異常気象に深くかかわり、動物や植物の生態系にも影響を及ぼしています。
今、こんなに美しく咲いている花も、数年後には地球上から無くなってしまうかもしれない…。
中に植物の種や実を閉じ込めることで、「Ice Books」が川を下り、どこかで新しい芽を出してくれる。それを願って始まったプロジェクトなのだそう。
今では、Basiaさん以外にも95のアーティストが同じように環境を守るArt&Ecologyの活動に携わっているそうです。
美しい絵や音楽に感動することができるのも地球があってこそ。もちろん生きることさえも。
当たり前のようでいて、当たり前でないこと。そんなことをふと思い出させてくれるきっかけになればいい。
未来の子どもたちに美しい草花を残すために、今日から、何を始められるだろう。
Ice Sculptures Embedded with Seeds Repopulate Riverbeds as they Melt[inhabitat]
Text by 林美由紀