働く理由は一人一人違いますが、ひとつ共通しているのは、接客や料理を通じて生まれる「笑顔」が好きということ。そんなスタッフが思い入れのあるレシピを、エピソードと一緒に紹介します。
第七回目は、212キッチンストア・たまプラーザ店 槇枝 美和子よりお送りします。
「今年のクリスマスも、ママサンタのロールキャベツで祝おう」
12月に入り、寒さも厳しくなってきたある日のこと。
小学校から帰宅した息子がいきなり、「ねぇ、サンタさんって本当はいないの?」と質問してきました。
平静を装ったものの、心の中では「とうとう来ました、この質問…」という感じ。
理由を聞けば、学校で話題になったそうです。半信半疑の真剣な表情の息子。そろそろ気づく頃かなと思っていましたので、正直にサンタクロースの正体を明かしました。
すると、「そうなんだ…」と、とっても小さな声でとポツリ。ショックなんだろうなぁと心配しながら様子を見ていると…。
「ママ、ぼくサンタさんを本当に信じていたから、本当に欲しいものをお願いしてきちゃったよ。今まで高いものとかお願いしちゃったりしてごめんね。」と一言。
予想外の言葉が、胸に染みました。
小学6年生でサンタの存在を疑わないのは幼いな…と思っていましたが、心は成長し、周囲に気遣いをできるようになっていたんですね。
そして、「サンタさんに用意していたクッキーはパパとママが食べていたの?」とまた質問。
我が家では、寒い中来てくれたサンタさんへのお礼の気持ちを込めて、お手紙と一緒にミルクとクッキーを置いていました。
そして、サンタのフリをした私は、24日の夜中にプレゼントを用意し、クッキーも少しかじっておいていたのです。もちろん、その事も正直に話しました。
…という事で、上の子が生まれた時から15年続いた我が家のサンタ劇場は、今年ついに閉幕してしまいました。成長を嬉しく思うと同時に、何だか寂しくなるものですね。
「クリスマスパーティーはいつものようにやろうね。何が食べたい?」と、息子に聞けば、「ロールキャベツ!」とリクエストが。
ごく普通の家庭料理ですが、なぜだか我が家で人気のメニューです。
リクエストのロールキャベツ。今年も、いつまでも、ママサンタが作りますよ。
皆様にも素敵なサンタさんが訪れますように。
「ママサンタのロールキャベツ」
【材料】(4人分)
・キャベツ 8枚
・牛豚合挽肉 400g
・玉ねぎ 1個
・卵 1個
・パン粉 大さじ6
・牛乳 大さじ6、
・塩、こしょう、バター、小麦粉 少々
・楊枝 8本
<スープ>
・ブイヨン 4カップ
・トマトケチャップ 2/3カップ
・ウスターソース 大さじ2
・塩 小さじ1
・こしょう 少々
・ローリエ 1枚
・ベーコン 4枚
【作り方】
1. パン粉は牛乳にひたし、玉ねぎはみじん切りしてバターで炒めておく。ベーコンは3センチに切り、キャベツはやわらく茹でて水気をきっておく。
2. ボールに合挽肉を入れ、塩、こしょうをして練る。炒めた玉ねぎ、卵、牛乳にひたしたパン粉を順に加えて更に練る。
3. 茹でておいたキャベツを広げて芯を削ぎ取り、内側に小麦粉を振り、2をのせ形を整える。巻き終わりを楊枝でとめておく。
4. 鍋にブイヨン、ベーコン、ケチャップ、ソース、塩、こしょう、ローリエを入れて煮立たせ、その中に3のロールキャベツを入れ、アクを取りながら5分間中火で沸騰させる。
5. 20分弱火で煮込んでできあがり。
一晩おくと味がしみてもっと美味しくなりますよ。
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