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DIY精神が根付く街、ポートランドのZINEカルチャーを見てみよう

2014/09/20 11:00 投稿

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ZINE(ジン)とは、自作の文章やイラスト、写真などを使って、個人が製作する小冊子のこと。

1940年代にSFのジャンルから始まり、1960年代のカウンターカルチャーや1970年代のパンクといったムーブメントとともに、独自の表現メディアとして進化してきました。

ポートランドは、そんなZINEカルチャーを長年支えてきた、代表的な街。とりわけ、1990年代以降、中心的な役割を果たしてきたのが、ポートランド南東部にある「IPRC(インディペンデント・パブリッシング・リソース・センター)」です。



IPRCは、ZINEクリエイターによる、ZINEクリエイターのためのコミュニティスペース。1998年の創設以来、ポートランドのZINEコミュニティを盛り上げ、サポートしてきました。

倉庫のような広いスペースには、コンピュータやコピー機はもちろん、活版印刷、裁断機、製本機、タイプライターを完備。米国最大のZINE専門ライブラリーも併設しています。

IPRCがZINEの「つくる」をサポートする場なら、「発表する」をサポートしているのが「Portland Zine Symposium(ポートランド・ジン・シンポジウム)」。多種多様なZINEを一同に集め、作家と読者をつなぐ場として、2001年から毎年、ポートランドで開催されてきました。



2014年7月の第14回イベントでは、米国各地から130以上の個人作家、独立系出版社が出展。SF、ホラー、コミック、音楽、旅行記、ポエムなど、一般の書店ではなかなか入手できない、個性豊かなZINEが、所狭しと並びます。

作家から直接、ZINEのテーマやコンセプトを聞き、じっくり品定めできるのは、イベントならではの楽しみですよ。



ポートランドは、州憲法により、表現の自由が広く認められている、オレゴン州の州都。また、欲しいものは自分でつくり、生活をより豊かに楽しむ「DIY精神」が、深く根付いている街でもあります。

自分らしさを自由に表現する手段として、ZINEという自分のメディアを、“DIY”する。ポートランドのZINEカルチャーは、このようなポートランドならではの土壌が育んできた産物のひとつなのかもしれません。

Photographed by Yukiko Matsuoka

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