Text by 松崎愛香
Photographed by 中里虎鉄
約20年前よりアパレルブランド「A BATHING APE®」のグラフィックデザイナーとして東京のストリートカルチャーの最前線に立ち、カッコいいモノを知り尽くしたデザイナーのハイロック氏。
デザイナーとして活躍する傍ら、自身の情報サイト「HIVISION」にて、独自のモノ選びについて発信しています。
今回は彼が手掛けた「PlayTronics」のホワイトボードをご紹介いただきました。
ずっとこういうモノを、作りたかった
「頭の中のアイデアを外に出すのがデザイナーの仕事。ノートに筆記するとかいろいろなやり方がありますが、中でもホワイトボードは僕にとってとても重要なツール。だから、満足のいくデザインにしたくて」
オリジナルのホワイトボードを商品化する構想はずっとあったものの、完成したのはこの取材の1ヵ月ほど前。できたて、ほやほや。上の写真は、オフィスで使っている少し大きなサイズの試作品。実際の商品は、家庭でも使いやすい縦90cm×横60cmサイズ。もちろん、オフィスでもぜひ。
「オリジナルブランド『PlayTronics(プレイトロニクス)』は、『遊びを科学する』をテーマにした、架空のおもちゃブランド。エレクトロニクスの『遊び』バージョンです。遊び心がありつつも、ちゃんと実用を科学する。このコンセプトに沿って、これからいろいろカタチにしていけたらと思っています。このホワイトボードは、ブランドの記念すべき初商品です」
アイデアを「見える化」することの意義
「このホワイトボード、今は『アイデアの下ろし場』という感じで使うことが多いですね。僕たちはMacを使ってデザインワークをするわけですが、パソコンの中だけで完結しがちなことを、ちゃんと外に出すことで感じるまた別のことを、大切にしたいなと思っていて。デザインが完成したらラフをプリントして、このホワイトボードにマグネットで貼り付けて、ちょっと『寝かす』。一日経ってからもう一度見てみると、また違ったアイデアが出てきたりする。これが、大事なんです」
「絶対に忘れちゃいけないToDoを書いておくのにも便利。15時までにヤマトさんを呼ぶとか(笑)。ToDo はiPhone上でも管理できるけれど、見える化するとさらに忘れない」
オフィスに急な来客があるときに『アイデアの下ろし場』を目隠しできるよう、ロールカーテンもちゃんとついています。なんて、用意周到!
「ホワイトボードのいいところは、書いて、消して、書いて、消して。これが永遠に繰り返しできることです。しかも、クイックに。ブレストするとき机の真ん中に置いて、ああでもないこうでもない、とこれに書き下ろすのもありですね」
書いて、消して。書いて、消して。ずっと使えるから、エコでもありますね。
PlayTronics ホワイトボード ハイロックオリジナルブランド 18,700 CoSTORY限定販売 ※リターンごとに個数制限アリ CoSTORYで購入する !function(t,e){if(!t.getElementById(e)){var n=t.createElement("script");n.id=e,n.src="https://araklet.mediagene.co.jp/resource/araklet.js",t.body.appendChild(n)}}(document,"loadAraklet")
ホワイトボードなのに、「ホワイト」じゃない
そしてなんといってもこのホワイトボードのこだわりは、ホワイトボードといっているのに、白くないところ。ご想像通り、メモパッド界の定番中の定番・リーガルパッドにインスパイアされています。
「昔からリーガルパッドを使ってきました。なんかこの黄色って、脳が刺激される。デザイナーになってからは、もうずっと使っていますね。ただの白いメモ帳を使うのとでは、やっぱり全然違う。仕事に向かうモチベーションとか集中力を持続させるって、すごい大変な作業じゃないですか。それを上向きに仕向けるために、自分の周りをいろいろ工夫して、心地よく作業ができるようにしているんですよね。お気に入りを使って、筆記をしたい。そんな思いからこのミニマルなデザインを、ホワイトボードに落とし込んだらおもしろいんじゃないかと思って」
実際に使うシーンを想定し、壁に取り付ける用に四角に穴が空いたものと、寝かせて使う用に穴が空いてないものの2パターンを展開。穴付きのものには、穴隠しシールも付属しています。小さな部分にも、カッコよさの追求を忘れない。この細やかな気配りが、ハイロックオリジナルブランドにはキラリと光るのです。
「できたてほやほやなので、自宅ではまだ使っていないんですけどね。インテリアとして部屋の空間にも馴染みつつ、いいインパクトを与えてくれるモノに仕上がったんじゃないかな」
ハイロックさんは、自宅ではどう使うのでしょう。使い方は、人の数だけ。自分らしいしっくりくる使い方、見つけられたらめちゃくちゃ便利そうですね。
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