部屋を探し始めたころは、実は全く考えていなかった鎌倉での生活。
住む中で今まで観光地として知っていた鎌倉とは異なる魅力を知り、どんどんと今の暮らしにハマっていったのだとか。
お名前:早乙女智也さん(会社経営)亜由美さん(美容師)
とんがり(猫)
場所:神奈川県 鎌倉市
面積とLDK:土地 50坪程度 1LDK
家賃:非公開
築年数と住宅の形態:築年数 3年 戸建
暮らし始めてちょうど3年。人気エリア・鎌倉でスタートさせた新生活はどのようなものだったのでしょうか? お話を伺っていきましょう。
お気に入りの場所
お気に入りの作品をディスプレイに活かしたキッチン「なるべくモノを増やしたくなかったので、キッチンもとにかくシンプルにしました。
でも今考えると、キッチンも必要なかったのでは? と思います。
キャンプをよくするので、コンロやキッチン用品はキャンプ用品でも作れるし、ただの空間のままでも良かったのかなと」(亜由美さん)
窓辺をディスプレイにし、好きな作家さんの作品を揃えている亜由美さん。
簡単なデスク作業はここで行うことも多いそうです。
吹き抜けの階段吹き抜けの感じがお気に入りの階段。
「愛猫のとんがりは以前の住まいとのギャップで、最初のうちは吹き抜けから落ちることもあったのですが……(笑)。今はもう慣れて大丈夫みたいです」(亜由美さん)
この部屋に決めた理由
鎌倉の街並みと土地の空気感鎌倉での生活と聞くと、憧れる都民の方も少なくないのではないでしょうか。ですが、早乙女さん夫妻は最初、むしろ都心に住みたいと考えていたのだとか。
「もともと都内の生活に憧れがあって代官山や恵比寿のマンションで探していたのですが、費用を考えた際に『こんなに出すなら戸建の方がいいんじゃないか』という話になったんです。
そこでネットで物件を探してみたところ、最初に内見で訪れた鎌倉の雰囲気がとても良くて」(亜由美さん)
「以前住んでいたのは川崎。もともと都内の職場とはそこそこの距離があったので、遠くても良いからある程度広さのある部屋にすみたいねと話していました。
そういう想いもあり、極力仕切りを無くした広い空間づくりを意識しています。」(智也さん)
見通しも日当たりも良い空間窓が多く光がよく入るため、日中は照明なしでも十分明るさがある一階。
窓にカーテンをつけなくても周りに緑が多いので、外からの視界に入ることは少ないのだとか。
残念なところ
日当たりの良さを上回る湿気「鎌倉の湿度を甘く見ていて、初年度は結構なものが湿気でやられてしまいました。
設計士さんが地元の人だったら違ったのかもしれませんが、東京の方だったのでそうした情報には詳しくなくて。
今では初年度の反省を生かして、ずっとエアコンで除湿をかけつづけています。」(亜由美さん)
「今もし最初の設計時に戻れるなら多少のコストをかけても良いので、壁を漆喰にしたいですね。
家を建てる際には、土地柄に詳しい人にちゃんと話を聞いておいたほうが良いと学びました……。」(智也さん)
お気に入りのアイテム
お気に入りカラーのケトルモノはなるべく少なく! と決めているからこそ、お部屋にはとっておきのお気に入りばかりが揃います。
「機能性はもちろんですが、デザインが好きだった鎌倉のcafé vivement dimancheのドリップポットは、好みのマットブラックがオリジナルカラーとしてあったので購入しました。」(亜由美さん)
地元製品で揃えたキッチン用品亜由美さんの出身が新潟で、智也さんの出身が栃木なのだそうですが、キッチン用品はそれぞれの地元の製品で揃えているようです。
「ステンレス系は全て新潟のもの。柳宗理デザインシリーズや宮崎製作所のジオ・プロダクトなどの製品で揃えています。」(亜由美さん)
「タッパー類は栃木の野田琺瑯さんですね。前の住まいは百均等で揃えることが多かったのですが、引っ越しを機に地元の物を使うことにしたんです。」(智也さん)
デザインも座り心地も良いソファー「最初はPintersetで見つけてカッコいいなと思っていた広松木工さんのソファーです。
調べてみたら年に一回前の家の近くで個展をされていたので、引っ越す前に見に行ったのですが、実物も良くて展示品で少しディスカウントされていたので買ってしまいました。
ただ前の家には元々使っていたソファーもあったので、引っ越すまでの期間は床がほぼソファーで埋まってしまったんですけど(笑)」(智也さん)
階段の電気も同じ広松木工を使っているのだとか。亜由美さんは、アイアンとウォルナットの色合いがお気に入りだそうです。
キャンプにも持っていくニーチェアX家で過ごす時間も大切にしながら、大のキャンプ好きでもある早乙女さんご夫妻。
頂き物であるリビングのニーチェアXは色合いも座り心地も良く、キャンプにも必ず持って行くのだとか。
暮らしのアイデア
最初に決めすぎない住み始めてからそのつど暮らしに合わせて変えられるように、なるべくシンプルな状態でスタートさせたお部屋づくり。
「キッチンや玄関などの飾り棚は住み始めてから、必要な分だけを自分たちで付けていったんです。
収納がありすぎると物が増えてくるので極力ない方が良いよねと。」(智也さん)
家具の色合いは統一し差し色は植物で「家具やキッチン用品は茶系やマットブラックのカラーで統一しています。
そこに差し色として、私が購入してきた植物を育てて置いている感じです。」(亜由美さん)
お花類は、鎌倉で毎月3日間だけ出店するpauseさんの所や駅近くの花屋さんで買うことが多いです。
土地で出来たコミュニティで住まいが生活が変わっていく住み始めて落ち着いた頃最初に入ったお店が、たまたま地元の人しかいかないようなディープなスナックだったというおふたり。
そこでおすすめのお店を聞けたり鎌倉内でのコミュニティが広がったりしたおかげで、地元のインテリアショップやアーティストと繋がることができ、お部屋づくりに大きな影響を受けたといいます。
「個性豊かな人が多い町だからこそ、交わる中で受けた刺激がすべて面白かったんですよね。自然と影響を受けたと思います。」(亜由美さん)
これからの暮らし
他の家を見て、再実感した玄関の拡張「先日、金沢の松島さんの住まいにお伺いした時もいいなあと感じたのですが、出来るなら玄関とリビングを土間のように繋げたいと思っています。
さらに、玄関の壁を抜いてシューズディスプレイの様にしたいですね。
僕が同じようなデザインの靴が好きで集めているので、ディスプレイとして見せてしまっても良いかなと思案しています。」(智也さん)
毎日をアウトドアのような生活へ。部屋の境界線を無くしていきたい「平屋への憧れはやはりありますね。だだっ広い空間が良いなぁと。
アウトドアが好きなので、室内と屋外の境界線ももっと曖昧にしていきたい。広い部屋の中でテントを張って生活なんてのもやってみたいですね。」(亜由美さん)
シンプルな箱でスタートした新居。鎌倉の地で多くの影響を受けることで、早乙女さん夫妻ととんがりの暮らしは、今後、どのように変化していくのでしょう。
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