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このヴィンテージ バッフェは、ちょっと使いにくくって、だから最高に愛らしいんだ!

2019/02/05 22:00 投稿

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60〜80年代、いわゆるミッドセンチュリー期の一般家庭で使われていたヴィンテージ家具、そしてそれをベースにしたオリジナル家具、その2本軸でハイセンスなライフスタイルを提案するアクメ ファニチャー。

「クラフトな遊び心地」を掲げるROOMIEが、コレはワクワクする! と興奮したアイテムを定期的にご紹介していきます。

今回は、アクメ ファニチャー 渋谷店からお届け。

汚れか?味か?奥深きヴィンテージ家具の世界

ヴィンテージ バッフェ

アメリカで買い付けてきた家具の膨大なアーカイブをベースにしたオリジナル家具を数多く扱うアクメ ファニチャーだけに、当然、ヴィンテージ家具のラインナップも圧巻。

もちろんどれも1点モノなので、店舗によって扱っている商品は異なります。

そんななか渋谷店でスタッフの白石さんがおすすめしてくれたのは、時代性のあるバッフェでした。

「アメリカンオブマーチンズビル社製のバッフェは、実はわたし自身もずっと欲しいと思っているもの。

でも、お客さまにもおすすめしたいので、なんとも複雑な気持ちです……(笑)」

アメリカで買い付けてきた家具は、日本に持ち帰ってから修繕を施し、その後店舗やオンラインにて販売しています。

「このバッフェも、買ってきた当初はところどころ汚れていたり、塗装が剥げていたり」

塗装は一度すべて剥がし、歪みなどに修繕を加えたうえで、また塗装し直したんだとか。

そんな風に修繕を加えていきますが、どんな物でもピカピカの新品同様にすればいいかというと、そう単純ではないのだといいます。


「汚れや傷を、あえてそのまま残すこともあります。それらを“味”と捉えられるかどうかをアクメ ファニチャーが判断し、それをカルテにまとめる。そこから職人さんに託し、直してもらうんです」

同じ汚れを、単なる汚れと取るか、味と取るか。その判断の難しさたるや……!

そんな風に確かな審美眼に晒すことで古い家具に「ヴィンテージ」という価値が与えられると思うと、たかが修繕ではなく、大変尊い作業だということがわかります。

いまでは実現できない、ヴィンテージならではのデザイン

天板には、いまでは高級材として扱われるウォルナット。木目が美しい……

修繕されず残った経年変化をたのしめるのと同時に、現代の生産スタイルでは実現不可能なデザインやディテールをたのしめるのも、ヴィンテージ家具ならでは。

「向かって左手の引き出しは、一見すると8段。でも実は、それぞれ深さの異なる3段に分かれています。こういったユニークなデザインも、いまではコストが掛かってしまいなかなか実現できません」

一方、向かって右手の収納はもっと面白くて、両開きの扉の右側は中の白い引き出しの横幅より狭いので、右側だけを開けたのでは引き出しが開けられないという設計に。

いまの時代にこんな仕様の家具をつくってしまうと、「不便だ」なんて一蹴されちゃうところ。機能置いてけぼり&デザイン優先のディテールも、「ヴィンテージ家具らしさ」ってことで。使いにくかろうと、愛らしくって大好きだ!

備え付けの収納、ホントに必要?

風格あるヴィンテージ家具を部屋にひとつ置くだけで、空間が引き締まり、落ち着きが生まれます。バッフェならあまり背も高くないので、狭い部屋でも圧迫感はないし。

「わたしはテレビ台として使いたいと思っています。映画で登場するアメリカのモーテルなんかでも、よくそんな使い方をされていますよね」

家を建てるときや部屋を探すとき、「備え付けの収納」をプライオリティに据えるひとは大多数だと思います。

でも、自分好みのヴィンテージ バッフェを部屋に置くことを選択肢に加えれば、そんな優先順位はいとも簡単にひっくり返るんじゃないでしょうか?

[アクメ ファニチャー]

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