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神戸市灘区に佇む、廃墟の美を誇る『旧摩耶観光ホテル』を未来に残すプロジェクト

2017/07/13 20:30 投稿

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建物や街などがいつしか使用されなくなり、そのまま放置されたことによって荒れ果てた状態になった場所、廃墟。

その昔、人々が集い栄華を誇ったその場所は、形を変えて受け継がれていくものも多いが、人の手がかけられなくなると途端に荒廃してしまう。そして、そんな美しさともの悲しさ、そして、少しの怖さは多くの人を魅了する。

私も国内外の廃墟の写真を眺めるのが好きだ。どんな人たちがどんな想いを持ってこの場所で時を過ごしたのか、想像をかきたてられ、ロマンを感じるからだ。しかし、廃墟はそのままにすれば朽ちるばかりでもある。

今回は、廃墟の女王と称される兵庫県神戸市灘区にある「旧摩耶観光ホテル」を守り、後世に伝えるプロジェクトをご紹介する。

1929年、神戸市灘区の摩耶山中腹に建てられ、軍艦を連想される外見から「山の軍艦ホテル」と呼ばれた摩耶観光ホテル、通称「マヤカン」。

昭和初期に誕生し、たくさんの人々を迎え入れたこのホテルは、第二次世界大戦を経て一時営業を休止する。そして、終戦後再び営業を再開したが、1993年、その歴史に幕を降ろした。


閉業後は、ホテルに設置されていたダンスホールやビアガーデン、浴室、食堂、客室などは残ったまま。閉業から20年経った今も、摩耶山に残されたこの建物は独特の美しさと朽ちていくその姿から「廃墟の女王」と呼ばれ、国内外の廃墟マニアに人気だ。

しかしながら、第二次世界大戦・阪神淡路大震災をも経験したこと、そして、経年劣化による損傷が激しく危険であるという理由から、現在は完全に立入禁止となっている。

そのような中でもこの廃墟を見たいと訪れる人がおり、中には窓ガラスを割ったり、建物内のものを壊す人もいるのだそうだ。地域の方々から苦情や相談が寄せられ、所有者も解体を検討せざるを得ない状況だという。

昭和を、第二次世界大戦を、そして、阪神淡路大震災を生き抜き、平成にもその存在感を示す「マヤカン」を近代遺産として後世に残すため、「マヤカン」の歴史的・文化的価値を位置づける登録文化財の申請を目指すプロジェクトがクラウドファンディング「Ready for」にて、資金調達中だ。

登録文化財に申請をするための調査、建物の劣化を防ぐための屋上部分の雨漏り対策、また防犯カメラなどによる警備などを行っているという。

廃墟は放置されれば、そのまま朽ちていき、やがて危険な場所となってしまう。半面、きちんと手を入れれば、長い月日を生きてきたその軌跡は後世に残すべき近代遺産ともなりうる。

地元の人にも廃墟好きにも愛される、そんな存在にするべく、8月29日(火)まで支援を募集している。あなたの手で、マヤカンを未来へ繋いでみてはどうだろうか。

近代化遺産を未来へ、旧摩耶観光ホテルをみんなの力で守りたい! [Ready for]

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