ここ数年、ゲストハウスをはじめ個人店のように地域に根ざした面白いホテルが増えている。しかし30部屋の規模で、特色を大きく打ち出すようなホテルは多くはない。

「WIRED CAFE」をはじめ、さまざまなカフェを手がけるカフェ・カンパニーが浅草につくった「WIRED HOTEL ASAKUSA」は、あのACE HOTELを手がけたポートランドのクリエイティブチームOMFGCOがブランディングやデザインに関わっていることでも話題。

4月のオープンから約2ヶ月半を経て、反響なども聞いてみた。

コンシェルジュは地元の人たち

photo by Nacasa & Partners Inc.

WIRED HOTEL ASAKUSAのコンセプトは「LOCAL COMMUNITY HOTEL」。世界各国からの旅行者も地元に暮らす人々も、そこに集う誰もが自由につながる場を目指している。

その特徴のひとつが、東京で生活する「アンバサダー」の存在だ。徒歩圏内の1MILE、関東近郊の100MILEで、東京に遊びに来た友人を連れて行きたい、とっておきのスポットや体験を紹介してくれる。情報はWEBサイトでチェックできる他、ホテル1Fのカフェ&バーのイベントで直接聞く機会もある。

photo by Haruki Kodama
photo by Kei Taniguchi

「旅行者みんなが行くところではなく、地元の人しか知らないようなスポットにも行ってみたい」そんなニーズにも応えてくれるだろう。

ラグジュアリー派もカジュアル派も

photo by Nacasa & Partners Inc.

客室のタイプは、ペイントハウスからドミトリーまで幅広い。もちろん通常のスタンダードな客室もある。

photo by Nacasa & Partners Inc.
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ラグジュアリーに東京ステイを楽しむ旅行者、出張で滞在しているワーカー、カジュアルに旅を楽しむ若者……。

国籍も目的も年齢も実にさまざまな人々がひとつのホテルに集い、ボーダレスな風景が生まれている。

photo by Haruki Kodama
photo by Haruki Kodama
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浅草や関東近郊のアーティストや職人が手掛けたアイテムが客室を彩る。

オープンしてから2か月半の反響は?

photo by Nacasa & Partners Inc.

オープンから2か月半。担当の方に反響を聞いてみたところ、特にオープン前から開催している食・呑み・観光・交流イベントシリーズ「1mile x 100mile」は人気で、従来の参加者に加え、地元の方、旅行者の方などの交流の場になっている様子だ。

また、日曜午後に開催する、貴重な日本酒がガチャガチャで当たる「gachagacha sunday」も好評だという。

客室の作品や備品をコラボした作家さんが1Fカフェに立ち寄ったり、毎月第1・3水曜日に開催している「スナックナイト」に近所の方が来店したりと、地元の方との交流も自然に発生しているようだ。

photo by Kei Taniguchi

今後はマーケットなどの企画も予定しているとのこと。東京在住でも参加してみたいイベントも要チェックだ。

社名にもなっている「CAFE」は、単なるコーヒーショップを意味するものではありません。
「CAFE」=「Community Access For Everyone」
みんなが集まるコミュニティの場、という意味です。

カフェ・カンパニーの企業理念にこんな一説がある。この「WIRED HOTEL ASAKUSA」も、いわばホテルの形をした「CAFE」。浅草ではじまったこの新しいコミュニティを、ぜひ一度、体験してはどうだろうか。

photo by Kei Taniguchi

WIRED HOTEL ASAKUSA
110-0032 東京都台東区浅草2-16-2 浅草九倶楽部 1F / 3F〜10F
TEL 03-5830-7931
info@wiredhotel.com [WIRED HOTEL ASAKUSA
RSS情報:https://www.roomie.jp/2017/06/387743/