特にひとり暮らしをしている人は、早起きしなきゃいけない日に誰かが起こしに来てくれたら、なんて淡い願望を抱くことも少なくないだろう。毎朝起きるのが早くて、目覚まし替わりに電話で起こしてくれる人、どこかにいないものか……。
そこで活用したいのが「FISHERMAN CALL」だ。
「FISHERMAN CALL」は漁師がモーニングコールをかけてくれるという、目覚ましサービスである。
そもそもこのサービスを手がけるフィッシャーマン・ジャパンは、石巻市と宮城県漁協と、水産業の未来のために漁業の担い手育成事業に取り組んでいる。
若者と漁師の接点がほとんどないということに着目して、若者と漁師がダイレクトに交流して漁師に興味をもつ機会を増やすために「FISHERMAN CALL」は誕生したのである。
1回目のFISHERMAN CALLは5月31日までの応募期間内に応募した人のなかから抽選で行われた。
抽選のためまだ限られた人数のみに行われたサービスではあるが、既に利用者からは「漁師に海の上から起こしてもらい元気がでた」などのポジティブな意見が挙がっている。
さらに、漁師の強みである早起きを活かしたモーニングコールは、電話を通して漁師に関心を持つ人を少しでも増やすことに繋がる。これを機に今すぐでなくても、海が好き・魚が好きという人が海の世界に飛び込んできてくれることを願い「FISHERMAN CALL」は行われているのだ。
現在モーニングコールを担当するのは5人。ワカメ漁師にホヤ漁師、魚をしめる名人、カキ漁師の方や鮮魚店の2代目がサービスを行なっているとのこと。
漁師の詳しいプロフィールなどはフィッシャーマン・ジャパンのウェブサイトに掲載されており、1回目の応募期間にはこの中から好きな人を選んで、日付と時間を指定するという仕組みであった。
料金は無料。女性を中心に申し込みが殺到し抽選となるほどの人気ぶりであった。
FISHERMAN CALLは漁師が朝起こしてくれるという、画期的でユニークなサービスだ。
このサービスを通して、漁師という職業をあたらめて世の中に認知させることができた。将来的には、このサービスを通して新しい漁業の担い手が増えていくことを願いたい。
残念ながら、現在は「FISHERMAN CALL」の第2回は未定である。しかしサービスが再開されるとしたら、とても楽しみである。
漁師からのモーニングコール。朝が弱い人は試したくなるサービスだ。
[FISHERMAN CALL ]