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120㎡の一軒家をセルフリノベで再生する建築男子たち(目白)|みんなの部屋

2017/06/01 06:00 投稿

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人気連載「みんなの部屋」vol.67。部屋づくりのアイデア、お気に入りの家具やアイテムなどの紹介を通して、リアルでさまざまな「暮らしの在り方」にフォーカスする。

学習院大学をはじめ、多くの教育施設が集まる文教地区として知られる目白。山の手線で池袋まで1駅の都市部とは思えない、緑豊かな住宅地が広がるエリアだ。

そんな目白駅から徒歩5分ほど、静かな住宅地の奥まった一角に、建築関係の仕事をする磯圭一さんが、友人4人とセルフリノベーションしながら暮らすシェアハウスがある。以前ROOMIEで紹介した三茶ハウスの分家ということで、どのような空間になっているのかワクワクしながら伺った。

名前:磯圭一さん 今泉宏優さん 加藤雄一朗さん 藤原直矢さん 眞鍋匠さん(インタビュー時不在)
職業:建築・不動産関係
場所:東京都豊島区
面積:約120㎡ 5LDK(リノベーション後)
家賃:14万円
築年数:築64年


お気に入りの場所

人が集まるアイランドキッチン

玄関を入って最初に目に飛び込むのは、使いやすそうなアイランド型のキッチン。初めは壁沿いに配置してみたが、アイランド型に作り変えたのだそう。

このカタチになってから、自然と人がキッチンの周りに集まるようになった。毎年恒例になっている年末の忘年会では、朝から築地市場で魚を仕入れて本格的に料理するそうだが、お客さんもみんなキッチンの周りに自然と集まって、にぎやかになる。

壁を壊して広くした、家の中心になるリビング



リノベーションの様子を見せてくれた

1階の中心を占めるのは、収容人数がだいぶ多そうな、広々としたリビング。横浜のミニシアター・ジャック&ベティの改装時に売りに出たという映画館の椅子が、またいい雰囲気。

プロジェクターとスクリーンも完備で、朝まで映画を観るイベント「オールナイト雄一郎」を、加藤さん主催で開いているそうだ。テーマに合わせてセレクトされた映画を、みんなで堪能する。実は取材前日もやっていて、ついさっきまで友だちがいたのだと教えてくれた。

それぞれの自室


メンバーの個室は、1階に2部屋、2階に3部屋。各部屋の間仕切りがラフでオープンな三茶ハウスに比べて、部屋として独立していて、プライバシーを保てる空間になっている。普段は自室にいることが多く、帰宅時間もバラバラなため、あまり顔を合わせないメンバーもいるらしい。

いちばん広い磯さんの部屋は、斜めに貼った壁材が特徴的だ。大きな収納スペースも使いよさそう。


今泉さんの自室にもDIYのアイデアが光る。

「奥の水回りと部屋の間仕切りに、古いふすまを利用しました。間接照明風に光が差してお気に入りです。マガジンラックにしているのは、ふすまの下のレール部分ですね。オープン収納に使っているのは、みんなで行った長野のリビルディングセンターで買った棚板です」

ターンテーブルが置かれた加藤さんの部屋は、レコードがぎっしり。リビングにアクセスしやすく、ほとんどリビングで過ごすそう。



藤原さんの部屋は、ロフトと床下の本棚がこだわり。ホームパーティの際には、ここも開放されるという。

この部屋に決めた理由

9人の建築男子がふた手に別れ、暮らしながらセルフリノベーションし始めたシェアハウス。2015年春、この目白の物件と、以前ROOMIEで紹介した三軒茶屋の物件に住みはじめた。

最低条件は、それぞれの勤務先へのアクセスを考えて立地がいいことと、全員が自室を持てる広さ。古さは気にはなったが、ボロボロの家のリノベーションだからこそ燃えて、チャレンジしたいと思ったところもあったそう。

詳しいリノベーションの過程については「リノベーションストーリー」にて。

残念なところ

日当たりが悪く、冬は外の方が暖かいくらい寒い



庭に茂っていた草を刈りウッドデッキを作ったおかげで、最近は少し明るくなったが、日が入ってくるのは縁側くらいまでで、リビングまでなかなか陽が入らない。

冬は外の方が暖かいぐらいで、友だちを呼んでパーティをする時は、リビングだけでストーブ4台使ってやっと暖かくなるほど。とくにリビングが寒くて、冬はみんな自室にこもりがちらしい。

内側から修復しても雨漏りする


普通は外側から工事するが、費用がかかるため、見つけ次第内側から修繕している。

お気に入りのアイテム

DIYした自室の収納棚(磯さん)


磯さんのお気に入りアイテムは自室にある収納。

「本が入っている棚は大学で拾った木材と、拾った家具を組み合わせてDIYしました。レターボックスも、大学で見つけたものにアイアン塗装して仕上げています」

ふすまを活用した仕切り(今泉さん)



今泉さんの自室にもDIYのアイデアが光る。

「奥の水回りと部屋の間仕切りに、古いふすまを利用しました。間接照明風に光が差してお気に入りです。マガジンラックにしているのは、ふすまの下のレール部分ですね。オープン収納に使っているのは、みんなで行った長野のリビルディングセンターで買った棚板です」

DIYしたリビングのテーブルと、パナソニックのラジオ(加藤さん)


リビングの中心に置かれたテーブルは加藤さんがDIYしたもの。

「余ったフローリング板と、ヤフオク! で購入した脚で作りました。自分の部屋には大きすぎたのでリビングに置いています」

また、DJが趣味という加藤さんのもうひとつのお気に入りが、パナソニックのラジオ。料理のお供にいつも点けているそうだ。

アンティークのランプと、手作りの本醸造醤油(藤原さん)


アイランドキッチンの雰囲気づくりに一役かっているのが、藤原さんがヤフオクで購入したというガラスのランプ。すべてデザインが違うのがかわいい。

藤原さんのご友人が千葉県で運営している「HELLO GARDEN」のワークショップで作ったもの。「HELLO GARDEN」は新しい暮らし方を実験する広場で、グッドデザイン賞も受賞している。食べごろまでは、まだあと少しかかるらしい。

暮らしのアイディア

ロフトや収納をDIYして、スペースを確保



どの個室も物が少なくスッキリとしている印象。その秘密は、各部屋に設けられたロフトにあった。物を上に収めることで居住スペースを広く確保し、インテリアを楽しむことができる。

オイルステインは自作できる


デッキに塗ってみてもらった。まだちょっと薄め

木材を使ったリノベに不可欠のオイルステイン。購入するとわりと高価だが、作れるのではと実践してみたら、わりと簡単にできたそうだ。主な原料は酢とスチールウール、色付けはトマトジュースやコーヒーでできるというから驚き。

これからの暮らし



こうして落ち着いて住めるところまでリノベーションが進んだのは、本当に最近のこと。契約期間が3年で、あと1年足らずしかないが、できれば延長してここで暮らしたいという。まずは、現在シャワーしかない風呂場の整備を進めたいと話していた。

プライベートが保たれた自室を確保しながら、居心地のいいリビングとキッチンを備えたシェアハウス。住みながらセルフリノベーションする建築男子ならではのシェアスタイルではあるが、各所には真似できそうなDIYのアイデアが詰まっていた。素敵な空間に生まれ変わった一軒家、必要に応じて手を加えながらできるだけ長く残していって欲しい。

Photograghed by Kenya Chiba

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