「里山‐BONSAI」を生んだ、都市と里山をつなぐプロジェクトを紹介する。
日本の原風景をイメージさせる「里山」
その言葉の響きからイメージするのは、低い山々に囲まれ古い家屋が点々とするような日本の原風景ではないだろうか。「里山」とは、そのように人々の暮らしに隣接し、暮らしを支えてきた森林や山のこと。燃料用の薪や肥料用の落ち葉を調達したり、山菜やきのこなどを採ったり、生活に欠かせない存在だった。
大切に手入れしながら里山とのいい関係を築いていたが、近年の生活スタイル変化で里山は放置され不毛の地となっている。
都市の緑化と里山の再生をつなぐ
そんな里山を再生しようとスタートしたのが「アーバン・シード・バンク プロジェクト」。実は希少な在来種の種が多く眠る里山。それらを手入れし芽生えた苗を都市の緑化に活用し、資金と人を里山へ還元することを目指している。
実は、里山にはたくさんの在来種の種がひっそりと眠っています。
(これらの種のことを“シードバンク”または“埋土種子”といいます)
多くの植物の種には休眠性があり、土の中で長い間芽を出す時を待っています。
このような種は光があたると長い眠りから覚めます。
つまり、里山は植物の種(シード)を保管してくれている銀行(バンク)なのです。
里山保全と都市緑化に加え福祉支援も
上記プロジェクトの一環として生まれたのが、「里山-BONSAI」。その試作基づくりにはクラウドファンディングを利用し、福祉作業所で製作することで障がい者の方々の雇用も生み出している。
自宅用なら「ひこばえタイプ」を
「里山-BONSAI」にはさまざまなタイプがあるが、マンション等にもぴったりなのがひこばえタイプ。切り株などに新しく生えてくる芽「ひこばえ」をイメージして、間伐材や端材を利用したプランターに在来種の種から育てた苗を植栽したものだ。
樹木の切り株などから新たに生える芽のことを「ひこばえ」と呼びます。
太い幹に対して、孫(ひこ)に見立てて「ひこばえ(孫生え)」という意味です。
ひこばえは、眠っていた芽(休眠芽)が起き出したもの。
水分や養分の吸収力があり成長が速いのが特徴です。
ひこばえが成長し、また新たな木に育つことを萌芽更新といいます。
樹木が自ら蘇生するチカラ、森が再生する生命力の象徴として、
この言葉が使われることも多いようです。
出典:私の森「ひこばえ」とは?
かつては人々の生活にうるおいをもたらす存在だった里山。そこに眠る種から育てられた苗が、障がい者の方々の雇用を生み、都市の暮らしにほっこりとした幸せを運び、やがては生まれ故郷である里山を再生させる力になる。
我が家に新しい植物を迎えようと考え中なら、そんなやさしいストーリーを秘めた里山-BONSAIはいかがだろうか。
里山BONSAI 【ひこばえタイプ】販売価格:32,400円(税込)
[アーバン・シード・バンク]、里山を再生し、都市の緑を増やし、障がい者の就労支援につなげる。 [GREEN FUNDING by T-SITE]