下町情緒を残しながら、近年では高層マンションが立ち並ぶ新興住宅地として発展する築地エリア。その一角にある築45年のオールドマンションを鈴木さんがフルリノベしたのが5年前。当時、マグロ漁船をイメージしてつくりあげたというお気に入りの部屋も、家族が増えたことで新たな悩みが出てきたそうだ。これからリノベを検討する方に向けて、鈴木さんファミリーの暮らしを紹介する。
名前:鈴木正人さん職業:会社員
場所:中央区・築地
面積:55㎡
築年数:築45年 分譲マンション
お気に入りの場所
リビングダイニングから眺める公園の風景「家族との団欒を楽しんだり、外を眺めたりしています。目の前が公園なので四季を感じることができるんです。イメージはニューヨークのセントラルパーク(笑)。ここと同じ高さの木々なので、上から覗き込むわけでもなく、視界に入るのがちょうどいいですね」
この部屋に決めた理由
「もともと築地に住むつもりはなかったんですけど、流れ流れて、という感じです。もとは2LDKで窓が3方向にあったのですが、寒いので、ひとつは潰してタイルを張りました。
リノベーションのイメージは漁船。船舶照明を使ったり、ランプやドアも無骨なモノを選んでいます」
残念なところ
「床や壁のつくりが大人用とでもいいますか、とにかく寒いんです。底冷えするし、暖房も効かない。もともとふたり暮らしを想定していたので、子供のことを考えていない家なんです。最近では、エリア自体も違うかなと考えています」
お気に入りのアイテム
レザーの椅子とロープのマット夫婦でボルダリングにハマっていたとき、BOULDER VILLAGEのオーナー経由で購入したという登山用のロープでできたマット。
「正直、捨てられるかどうかの瀬戸際ですね(笑)。ウッドデッキは『ウッドプロ』でパーツを買って、友人と組み立てました。
椅子は妻がひとり暮らしのときに、千駄ヶ谷の家具屋で買ったもの。レザー素材ですけど、外にあるのもいいかなと。ここに座ってコーヒーを飲んだりしています」
底冷え対策の草履「裸足だと寒いんですが靴だと音が響くので、草履を履いています。これは、日本民藝館で購入しました」
鉄のチーズ岡山の「Womb brocante」という古道具屋で購入したというモルタルと鉄の置物。
「“鉄のチーズ”という名前で売っていたんですが、多分、工場の加工で出たものなんだと思います。いまは子どもが遊ぶのときに危ないので、脇にしまっています」
無印良品のリメイク例
塗装することで雰囲気を変える無地良品のスチールキャビネットに「toolbox」で購入したアイアン塗料を塗ることで、ビジネスライクな雰囲気がなくなっている。
「ピッタリ収まっていて便利なんですが、そのままだと“無印感”が強いんですよね。なので、塗装することで部屋のトーンに揃えました」
天板をスチールにすることでキッチンでも安心無印良品のパイン材ユニットシェルフは、天板にスチールの蓋をかぶせることで水場での作業も快適に。また、棚には咲さんが5個1,000円で購入したスチールボックスを入れることで、引き出しとして活用。木とスチールの異素材の組み合わせもオシャレな印象に一役買っている。
「天板は知り合いの金属加工屋さんにお願いしてつくってもらいました。雰囲気も変わるし、濡れても平気です」
これからの暮らし
「フルリノベーションしたとは言え、子どものことも考えると長くは住めないという結論に達しまして。もうすぐ逗子に引っ越すところです。
会社は横浜で通勤時間もそこまで変わらないので、遠くなる感じもないですね。家を購入するかどうかは、また賃貸に住みながら考えます」
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