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キッチンやトイレを「畳んで収納」する、都会ならではの省スペース・テクニック

2017/01/13 06:00 投稿

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国際連合(UN)によると、1950年代以降、都市居住者が急激に増え、2014年時点で世界人口全体の54%にあたる39億人が都市部で生活している。

とりわけ東京は、世界で最も人口の多い都市。それゆえ、限られたスペースを効率よく使い、快適な生活を実現しようとするユニークな住空間が数多く生まれている。

外観

東京都品川区、不動産の企画やコンサルティングを手掛けるタカギプランニングオフィスが管理しているScaletta」は、段差によって空間にリズムをつけ、“引き出し”や“折りたたみ”といった省スペースのテクニックを取り入れた賃貸マンション。

左右対称な間取りの2部屋がワンフロアに並び、細長いスペースを広く感じさせる工夫を施しているのが特徴だ。

部屋の平面・断面図

具体的な工夫は4点。まず、室内に段差がある点だ。玄関奥の段差をあがるとキッチンや浴室といった水回りスペースが集まっており、さらに奥の段差をあがるとメインの部屋へつながっている。

メインの部屋は4.8畳だが、仕切りがなく段差によって玄関まで見下ろせるため、広く感じられる。



もう1つの工夫は、キッチンワゴンが机に早変わりする点。流し台の横に畳まれた天板を広げ、可動式のキッチンワゴンを脚代わりにすると、キッチンが大きな机に早変わりする。調理台としてはもちろん、食事用のダイニングテーブルや作業用のパソコンデスクとしても使える。

キッチンの横にあるガラス張りの浴室も、工夫の1つ。「丸見えで恥ずかしい」という声もありそうだが、ガラスで仕切ることによって圧迫感が軽減され、空間を広く見せる効果がある。

お気に入りのシャワーカーテンを吊るせば、入浴時の目隠しとなるだけでなく空間のアクセントになるかも。



そして、最後の驚きの工夫が、可動式のトイレ。なんとトイレは、使用するときに個室ごと引き出す仕組みだ。

1日の生活の中でトイレを使用するのは合計10分程度。生活の中で使用頻度の少ないスペースを、可動式あるいは透明な空間にすることで、床面積に対する居室空間の割合を大きくしているのだ。


南側には天井までのびる高いガラス窓があり、東側の壁にはあかり採りの窓も取り付けられている。晴れた朝には、あかり採りの窓からもベッドに向けてやさしい光が差し込み、スッキリとした目覚めをもたらしてくれそうだ。

男性好みのギミックが詰まった部屋だが、自分ならではのコーディネートを工夫すれば、もちろん女性も楽しく暮らせそう。

住空間としての機能を十分担保しながら、都市部のマンションにありがちな圧迫感や閉塞感を軽減し、快適さを追求したマンション。都会ならではのこの家なら、どんな暮らしができるだろうか?

Scaletta[タカギプランニングオフィス]

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