今夏一番の話題作「バケモノの子」を見てきました。
露木行政書士事務所・露木幸彦と申します。
てっきり「子離れできない親」の話かと思いきや、
実は心の闇がテーマだったんですね。
アニメですが、子供向けではなく、大人向け、
特に子育てについて考えさせられる話です。
言葉の1つ1つに全く無駄のない、
洗練されたクオリティの高い作品でした。
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「慰謝料もいらない」
「貸したお金も返さなくていい」
「貯金は全部あげるわ」
・・・
・・・・
・・・・・・
「でも、せめて養育費だけは!」
そんなふうに他の権利をすべて放棄しても、
養育費だけはきちんと約束したい!
いかにも健気で謙虚で控えめな感じですが、
「とにかく取れるものは全部取る!」と
いう感じのイケイケドンドン系とは正反対です。
どちらが良い悪いというわけではなく、
あくまで個々人の考え方や価値観、性格です。
ところで「養育費以外は何もいらない」と
いうケースは最近、突然発生したり、
急に増加したわけではなく、昔々から数ある相談のなかで
一定数、存在していたので珍しくはないのですが、
なぜでしょうか?
今夏はこの手の相談は一段と目出すようになった印象です。
誰がどう見ても夫が有利、妻が不利な条件なのですが、
良し悪し(それでいいのかどうか)の話は
とりあえず置いておきましょう。
「とにかく養育費『だけ』は手に入れる」を
どのように実現すれば良いのか。
今回は良い機会ですので、具体的な流れ、
手順、対処方法について紹介しながら、
きちんとまとめておきたいと思います。
ところで養育費は子供の権利で、それ以外
(離婚の慰謝料、財産分与、婚姻費用、浮気相手への
慰謝料など)は妻の権利です。
だから「養育費だけもらえれば他は何もいらない」と
いうのは自分の権利を放棄し、子供の権利を守るのと
同じですが、やはり「子はかすがい」なのでしょう。
自分はどうなっても構わないから、まずは子供を
最優先にしたいという自己犠牲の精神が
その背景にあるのですが、だからといって
子供に対して見返りを求めているわけではないので
(大人になったらお金を返して欲しい。
自分が年老いたら面倒をみて欲しい。
ここまで育ててあげたのだから感謝して欲しい、など)
本当の意味で『無償の愛』だと言えるでしょう。
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本来、慰謝料も財産分与も、そして婚姻費用も
請求できるのに「養育費しか」請求しないのだから、
決して高望みしているわけではなく、本当に最低限の条件であり、
子供を育てていく上でギリギリの内容でしょう。
とにかく夫にとって圧倒的に得なのだから
「養育費だけもらえれば他は何もいらない」という条件は、
まぁ誰がやっても間違いはなく、ほぼ100%上手く
いきそうなものですが、本当にそうなのでしょうか?
いや、そんなことはありません。
とにかく安ければ安いほど良い、
低ければ低いほど良い、
タダより高いものはない・・・
そして慰謝料も財産分与も婚姻費用も放棄させたのだから、
「養育費も放棄させたい」。
そんな妄言を本気で言うような相手だったら、
どうなるでしょう。
交渉事は当然、1人ではなく必ず相手方がいるので、
相手方がどんな性格、価値観、性根なのかに
左右されるのは致し方ありません。
世の中にはアニメ「ドラえもん」のジャイアンや
スネオのような輩は山のようにいるのです。
皆が皆、のび太君のように気弱でシャイで
押しに弱ければ良いのですが、そもそものび太君の
ようなキャラなら、そもそも離婚には至らなかったでしょう。
それなのに「養育費しか請求しないのだから大丈夫でしょ!」と
余裕しゃくしゃくで臨んだとしたら、
返り討ちに遭うに決まっています。
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少なくとも夫にこう思わせる必要があります。
「なるほど。俺にとって有利な条件なんだ。
今、離婚すれば養育費だけでいいんだな?分かったよ」
という具合に。
そのため「養育費だけ請求するパターン」と
「すべてを(養育費以外も)請求するパターン」を
同時にバシっと提示することが大事です。
どちらのパターンが有利なのか、
ゆっくりじっくりと比較検討させるのです。
押し付けがましく言うのではなく、
自分の頭で考えさせることがコツです。
(次回に続く)
【ついに最終回。感動のフィナーレ!】
現在私が執筆している日経新聞の連載「男と女のマネー学」ですが
ついに本日、最終回が公開されました。
最終回は『事実婚を解消 法律婚と大きく異なるマネー事情』です。
おかげ様で1年間、連載を続けることができました。
ありがとうございました。
最終回もぜひぜひご覧ください。
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【あざみ野の離婚相談。男性限定】養育費や慰謝料をグググっと減らす離婚テクニックを伝授
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