相模湖ルミナリエを見に行ってきました。
露木行政書士事務所・露木幸彦と申します。

ウィンター仕様のイルミネーションが
噴水の水しぶきを照らすと美しさが倍増。

しかも噴水は毎秒毎秒、表情が変わるので写真も1枚1枚、
雰囲気が違って素敵でした。

さて、ここからが本題です。

前回から実家の母親が原因で、夫婦の間に亀裂が入ってしまったケースを
紹介していますが、今回はその続きです。



山田康彦さん(29歳)夫婦は結婚当初から、
いわゆる「こずかい制」だったのですが、
妻がATMでお金を引き出そうとしたところ、
突然、出金停止になってしまったのです。



例えば、銀行にキャッシュカードの紛失届を提出し、給料の口座は
出金停止の状態にします。



そして新しい通帳やカードを再発行すれば、妻の手元にある古い通帳や
カードは無効になるので、今後は康彦さんがすべてを管理する
ことができるというわけ。

とはいえ、亭主関白とは正反対。


かかぁ殿下の尻に引かれている康彦さんが、
こんな大胆不敵な計画を、本当に1人で行動に
移すことができるでしょうか?



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しかも、妻が銀行の支店を訪ねれば、
事の一部始終は早晩、明らかになるので、
いわゆる夫婦の修羅場に遭遇するのは分かり切っているのに、です。


「彼はそんなに頭が良くないので、こんなに手のこんだ悪さを
思いつくはずがないわ」


本当に夫の単独犯なのかどうか…


妻は嫌な予見がして康彦さんを吊し上げたのですが、
最初だけ言葉を濁したものの、すぐに隠しきれなくなり、
今回の背後に「母親の存在」があることを白状したのです。



康彦さんは母親に対して「こずかいが足りなくて…」と
泣き付いたのは先月のこと。そして元銀行員の母親が
今回の策を考え、康彦さんに授けたというのが事の真相。



妻は早々に「お母さんの仕業なのでは?」と勘繰ったそうですが、
なぜでしょうか?



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実は…母親が裏から手を回したのは今回が初めてではなかったからです。
康彦さんが遊ぶ金欲しさでカードローンに手を出したのは昨秋のこと。


いかんせん、こずかいは定額なので、いくら昼食を切り詰めたところで
ローンの返済に手が回らず、延滞状態に陥ったのです。



そして自宅に督促状に葉書が届き、
康彦さんより先に妻がラミレートをはがしてしまったので
カードローンの存在が妻の知るところになったのです。



康彦さんは妻からの詰問に耐えかねて、
逃げるように実家に戻ったのですが、
翌日、電話をかけてきたのは康彦さんではなく母親。



電話口で母親は「少しの間、目をつぶって我慢して欲しい」と
切実な感じで頭を下げてきたそうで、結局のところ、カードローンは
康彦さんの父親が一括返済することで事なきを得たのです。



すでに成人し、就職し、結婚した息子を初老の母親が必死に
かばっている姿は滑稽としか言いようがありませんが、
妻は康彦さんの過ちを許し、康彦さんは自宅に戻って、
妻との結婚生活を続けることができたのですが・・・





「息子が戻ってきて嬉しいのよ!」

母親はそんなふうに友人や親戚にふれ回っており、
後になって妻の耳にもそのことが入ってきたのです。


「あのときの謝罪は何だったの!」と
妻が自分の耳を疑うのも無理はなく、
さらに「実家に戻ってくるよう、そそのかしたのは
お母さんなのでは?」と疑わざるを得なかったのです。


どうやら母親には妻に見せる顔とは別の顔があるようで…
表の顔と裏の顔を使い分けているのは明らかでした。





さて話はキャッシュカードの件に戻りますが、
妻と母親が電話で話した結果、最終的には再発行した
通帳やカードを妻に返すことで落ち着いたようです。



母親の真意を確かめようとしたところで
「息子の入れ知恵をしたのは私よ!」と認めるはずもなく、
別の顔を突き止めるのは至難の業。


妻は康彦さんと離婚するつもりはないので、
母親との関係をあえて玉虫色のままにしておくことを選んだのです。


本来、カードローンの件もキャッシュカードの件も、
夫が自力で解決しなければならないのに、


どちらも母親に丸投げすることで都合の悪い現実から目を背け、
自分の頭を使って考えず、終わった頃にひょっこり現れるようでは
人間的な成長は望めないでしょうが、頼む夫も夫。



引き受ける姑も姑だと言わざるを得ないでしょう。


「鬼の顔も三度まで」と言いますが、
康彦さんが本気で心を入れ替えないと、
「二度あることは三度ある」になるのは目に見えています。



ここまで母親の存在が仇になって夫婦関係に傷がつくケースを
見てきましたが、夫が母親を動かしているわけではなく、
母親が自発的にしゃしゃり出てくるので、何せずに放っておいて
同様のトラブルに巻き込まれる可能性はあるのです。



だから、大事なのは夫がこの手のトラブル事例を知り、
危険性を察知した上で、前もって母親を食い止めるしかないでしょう。



最後に過去の相談事例をもとに、このような母親の特徴を
抜き出してチェックリストを作成しました。


「まさか!うちの母さんが?」と油断せず、
リストを活用して、トラブルを未然に防いでください。



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<息子夫婦に介入する母親のチェックリスト>
1.「嫁に好かれている」と本気で思っている。

2.嫁に対して厳しく接するのは「優しさ」だと思っている。

3.息子に頼まれると断れない。

4.悪口を言いふらす癖がある。

5.表の顔と裏の顔がある。

6.真顔で冗談を言うので、相手を本気にさせてしまうことがある。

7.息子は口下手だから、自分が代弁しないといけないと思っている。

8.息子から嫁の愚痴を聞かされるのが苦にならない。

9.頼まれてもいないのに息子にアドバイスをしてしまう。

10.結婚前と後で人格が変貌した。

11.息子の人生が上手くいかないのは嫁のせいだと思っている。

12.孫に高額な習い事を勧めてくるのに、お金の援助をしようとしない。

13.嫁から借りたものを返そうとしない。

14.誰かに話を聞いて欲しくてネット上に書き込んでしまう。

15.一度、機嫌を損ねると、根に持って、なかなか直らない。


(次回に続く)

現在私が執筆しているダイヤモンドオンラインの連載
『実例で知る! 他人事ではない「男の離婚」』ですが
おかげ様で29回目が公開されました。

今回は『不倫妻、借金妻、虐待妻との離婚で困窮!
父子家庭は養育費をいくら得られたか?』です。

男性はもちろん、夫の作戦を守って知りたいという女性にも
役立つ内容です。立場を逆にすれば、きっと応用できるはず?!

ぜひぜひご覧いただければ嬉しいです。

http://diamond.jp/articles/-/91147

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