うちの庭にカルガモが迷い込んできてビックリしました。
露木行政書士事務所・露木幸彦と申します。

ポテチやキャベツを与えてみたけれど食べてくれず、
弱っているので心配です。



さて、ここからが本題です。

前回は結婚前提の同棲中に、彼に家から追い出された女性の話をしてきました。
今回はその続きです。

このメールのバックナンバーは「ブログ」で読むことができます。
http://ameblo.jp/yukihiko55/



■ デートで「ディベート」を始めるカレ


さて、デートとは本来、一番幸せを感じる瞬間ですが、
裕子さんは日々のデートすら満足に楽しむことができなかったそうです。


「感情の波が『底』の日は、もう恐怖すら感じました。」


裕子さんは振り返ります。



彼と付き合ってからというもの、彼の不安定な心の揺れ動きに
裕子さんは悩まされてきました。


なぜなら、彼の「機嫌の善悪」がいつも、
気が気でなかったからです。


とにかくデートのその日、その時間になってみないと
「彼の調子」は分からないのです。



例えば、デートの前日、彼から裕子さんにメールが
送られてきます。

そこには「明日楽しみだね」と書かれており、
裕子さんは胸躍らせていました。


しかし、デート当日は正反対なのです。


裕子さんは何を言っても、彼は耳をふさぎ、
無視を貫き、一切返事をしないのです。


それ以上、裕子さんが無理に話を振ろうものなら、
大変です。


彼はその都度、フゥ!と深いため息をつくのです。
裕子さんに無言の圧力をかけてきました。



裕子さんも「彼のご機嫌ナナメ」を直すため、
あの手この手を使いました。


『私のことが嫌いなの』『
私と一緒にいるのに、楽しくないの?』と。


しかし、これは逆効果で、かえって彼を怒らせることに。



彼は裕子さんに対し『女のくせに何なんだ!』を一喝し
さらに『自分に従わないのなら、どうなるか分かっているのか!』
と高圧的な態度をとるのです。


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このように裕子さんが彼の脅しに屈することは日常的でした。
そしてダンゴ虫のように小さく、ちぢこまってしまいました。

彼は裕子さんに『男尊女卑』の価値観を押し付け、
『主従関係』を強要してきましたのです。



裕子さんは「普段のカレ」について、このように例えます。


「常にディベートしているようでした。一応、会話は成り立つのですが
カレとの間に『言葉のキャッチボール』は存在しませんでした。」



彼は論理的に筋道立って話の出来ない相手を見下す傾向があり
そういう人を小バカにしている様子でした。
それはもちろん、裕子さんに対しても、です。



「カレはわたしを屁理屈で打ち負かして、
楽しんでいるようにも見えました。


コミュニケーションはとても事務的な感じで、
まるで仕事の延長のようでした。


今思えば、カレとはちゃんとした人間関係を
築けていたとは言い難い状況でしたね。」


裕子さんは彼のコミュニケーション能力について、こう自戒します。





「でも、カレもカレです。

わたしのことが本当に好きなら、
わたしのことを親から守ってくれるはずですよね

親にちょっとくらい反対されても、
ちゃんと親を説得してくれるはずですよね。

結局のところ、カレはわたしのことを
たいして好きじゃなかったんでしょうか?」



母親が婚活の表舞台に登場したことは、彼がどういう人間なのか
その人間性を如実に象徴していました。


「自分のことを自分で決めることができない」
彼はそういう人間だったのです。


彼は35歳と立派な大人であり、
また医者という社会的立場のある職業に
就いているにも関わらず。



彼には裕子さんと「やり直す」「別れる」という
2つの選択肢が用意されていました。


しかし、彼はその選択権をポイッと放棄し、
「これからどうするのか」その判断を母親に委ねたのです。


このように彼は、自分にとって都合の悪いことは、
すべて母親に丸投げしていました。



『わたしが何か悪いことでもしたんですか?』


裕子さんは母親に対し、言い返したいのはやまやまでしたが、
やめておきました。


なぜなら、母親の隣に立っていた彼が、
結局、一言も発しなかったからです。



「自分の言いたいこと」をすべて母親に代弁させていたのです。
その様子を見て、裕子さんはようやく、
あきらめの境地に達したのです。



「私としても、もうカレとやり直す気は、
これっぽっちもありません。


指輪もアパートの鍵も、すんなり返しましたよ」
裕子さんは投げやりに言います。





ところで「マリッジブルー」という現象があります。


結婚を直前に控えた男女が「本当にこの人でいいんだろうか」と
考え始め、不安にかられる現象です。


男女がお互いに関係を深め、距離を縮めるにうちに、
価値観や考え方の違いに気付き、自分のなかで、
その違いをうまく消化しきれないのが原因です。




それで大半のカップルは、一度はマリッジブルーに陥っても、
なんとか不安を乗り越え、最終的には結婚に至ります。


しかし、彼の場合、結婚したい気持ちより、
「ブルーな気持ち」が上に来てしまったのです。
これではマリッジブルーではなく、「マジブルー」です。




さて、裕子さんが予約した相談の時間が、
そろそろ終わりに近付いてきました。


彼女は「まだ言い足りない」とばかり、
最後にこう言い残しました。





「わたしが今年の正月、カレのアパートに行って、
セコムが作動したときのことです。


近くに見慣れた自転車が置いてあったんです。
今、冷静になって思い出してみると、お母さんの自転車でした。」



これは、母親が彼のアパートのなかにいることを
表していました。


母親はセコムを解除しようとせず、
裕子さんが慌てふためく様子を傍観していたわけですが
母親はこのとき、何を思っていたのでしょうか?


「きっと内心、ほくそ笑んでいたに違いありません。」
裕子さんは断言します。



「あの親子と関わるのは、もうたくさん。
それから慰謝料の話ですが、先生にはいろいろ動いて
もらって悪いんですが、なかったことにしてください。」
裕子さんはすまなそう顔をして、私に謝ってきました。



結局、裕子さんは今回の件で何を学んだのでしょうか?
裕子さんは言います。


「以前、先生がおっしゃっていた『認識の違い』の話ですが、
今になってみると、痛いほどよく分かります。」



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裕子さんにとって彼は唯一の人でした。
でも、彼にとって裕子さんは唯一の人ではなかったのです。

カレから見れば、裕子さんはどこにでもいる『いくらでも代わりのきく人』。

なぜなら、カレはまた『ドクターマリッジ.com』に再登録し
いくらでも「35歳以下の女性」を探すことができるのだから。


「もう、よく分かりました。身分不相応だったんですね。」
裕子さんは理想と現実とのギャップを、
嫌でも理解せざるを得ませんでした。



裕子さんの最後にこう言い残して、電話を静かに切りました。
「わたしはもう高望みはしません。もう普通の人で十分です。

今度はもっと『人間らしく』接してくれる人がイイです。
きっと見つかりますよね?まぁ、お医者さんは、もう御免ですけど。」



私は何と答えて良いか分からず、直接の回答を差し控えましたが
裕子さんには1つだけ、強く言っておきたいことがありました。


それなりの身分、地位にある人は、それと引き換えに
「何か」を失っていることが多い。

彼の場合、それが「常識」だったのです。

なぜなら、彼らは高収入を得るために、立場を維持するために
他の人に比べ、自分の時間やお金、ひととの人間関係を
犠牲にしているのだから。


高スペックの人を探すのは自由ですが、
それを忘れてはいけませんよ、と。


(おわり)


現在私が執筆しているダイヤモンドオンラインの連載
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今回は『“震災復縁”で幸せになった人、不幸になった人』です。

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