矢倉91手組で後手は受け切れるか Vol.2
91手目から△4三金▲4一龍△3三玉▲4五桂△3四玉▲3二龍△3三歩としたのが、前回の第4図です。
後手はどうにか2筋方面へ逃げ出したいものですが、次に先手が▲5二銀と金を狙ってくるとどうでしょうか(第5図)。
【第5図は▲5二銀まで】
△4四金とかわすのは▲3三龍で詰んでしまいます。なので金は見捨てて△3五玉と逃げます。
以下▲4三銀成△2六玉▲3八銀△1七香成が一例ですが……(第6図)。
【第6図は△1七香成まで】
使い道がなかった香車が成駒になって、実に心強い。入玉を防ごうと思ったら▲3七金とするしかありませんが、△1六玉くらいで問題なし。残りの持ち駒が歩ではとても詰ませられないでしょう。代えて▲3三龍などと龍を活用しようとしても、△3六歩とシャットアウトできます。
というわけでこの変化は後手の受け切りが望めます。そこで▲5二銀ではなく▲3三桂成とされたらどうでしょうか(第7図)。
【第7図は▲3三桂成まで】
これで後手は入玉できません。△3五玉と早逃げしようとしても▲3七銀と先回りされ、次の▲4六銀や▲4三成桂が厳しい。△同金しかありませんが、そこで▲4三銀と絡みついてきます。△3五玉と逃げるのは▲3三龍以下即詰みです。
したがって金にヒモつけながら逃げる△2四玉の一手(第8図)。
【第8図は△2四玉まで】
これで後手玉は耐えられるのでしょうか? 次回に続きます。
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