増配や株主優待策など株主をつなぎとめるための手法を駆使してもなかなか株価の下落は食い止められないという現実があります。

 自社の業績を一番良く知る立場にある企業は理不尽な株価下落を横目に、何らかの対応に迫られています。


 最大の方法は業績を上げるということに尽きます。また、俗に言う未来の業績を浮上させるための好材料を提供し、同時にIRを積極的にやるというのもその方法のひとつとなります。


 株価が長期的に低迷する中で企業として対応し得る方策の一つは自社株買い。

 先般ソフトバンク(9984)が発行済み株式数の14.2%にも及ぶ大量の自社株買いを行うとの発表を行い、株価が急騰。米国型の企業運営を行うソフトバンクならではの自社株買いによる株価低迷打開策です。

 こうした積極的な対応が他の企業にも広がっていけば、低迷する株式市場は落ち着いてくるのかも知れません。


 実は、ソフトバンクに先立って日本郵政(6178)も3.8億株(発行済み株式数の8.4%)、7300億円相当の自社株買いを高値水準で実行しましたが、残念ながらその後の株価は下落してしまいました。

 本来は自社株買いはこうした株価低迷時期に行うべきですが、少しタイミングがずれたようです。


 今後、企業から発表される自社株買いが増えてくるのか、それが株式市場に好影響をもたらすのか注目したいと思います。


(炎)


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