私の母校である京都の名門私立大学のOB会が11月22日に都内のホテルで開かれ学長の講演を聞くことができました。御歳84歳ともなる私の出身ゼミの恩師である名誉教授も招聘され、そのお顔を拝顔しようと集まったゼミOB17名と旧交を温めることができました。
その大学の大学院H教授でユニークな議論を投げかけておられる女性エコノミストが先々週土曜日の経済番組に久々にテレビ出演され、アベノミクスを批判し、また2016年の株式相場について日経平均1万円割れとなると語っていました。
相変わらず為替は1ドル=50円だと言うし、この見通しについてはOBとしてはもちろん、一般の方々にも???となってしまいます。あくまで来年の見通しなので意見を述べるのは良いとしてもテレビメディアでの根拠のない一方的な話は多くの国民には迷惑な話ではあります。
明日からは師走に入りますが、やや先走った驚くべき先生の発言に聞く耳をもたない投資家が圧倒的なのか全体相場は2万円台を目前にした堅調な戻り相場となっています。相場の潮流は上向きになっていますが、どこかで問題を生じるのか否かになります。
地銀への不動産融資がバブル状態にあるといった話題が飛び込んできましたが、一方で株式相場は企業の実態の集大成でもあり、現状の株価水準が絶対的に割 高だという根拠もなく日経平均1万台割れなどと根拠のない話を持出すエコノミストの存在がやや気になるところですが無視しておくことにします。
この説だときっと株価の下落で恩恵を受けるヘッジファンドが喜ぶのかも知れません。
円高=株安、円安=株高の構図からして為替の議論ではこれ以上の円安を問題視する声も聞こえてきます。そうであれば円安をベースに構築されてきた株高構図が崩れますので株安の意見もうなずけますが、果たしてそうなるのかは疑問です。
先生の言う来年の見通しの根拠は一体どこにあるかはここでは敢えて触れませんが、新島譲が設立したわが母校の教授である以上は誠心誠意、エコノミストという立場でものを言う場合はもう少しその見通しの根拠を示してほしいと思います。
さて、株価はアベノミクス前に比べ3倍近くにまで上昇してきた実績があります。
株価依存型のアベノミクスという主張はある意味正しいのですが、富めるものと貧しい者の格差が広がり日本が良くならない(確かに心情的にはそうですが) という単純な根拠が理解できないので、突拍子もなく来年の日経平均が1万円を割れるという意見に至った根拠は示して頂きたいと思います。
皆さんのご意見はいかがですか。
2015年もあと残りわずかとなり2016年の景気や経済を展望するテレビ企画が増えて参りますが、これまでの潮流を踏まえて皆さんご自身の株式相場に対する展望もしっかりと持って頂ければ幸いです。
景気の停滞をアベノミクスのせいにするのではなく、そうした状況の中でどう対応して景気、経済の発展にどうつなげていくかをそれぞれの立場で考えていく必要がありそうです。
(炎)
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