アベノミクスで株式市場は2013年、2014年と堅調な推移を辿ってきました。
とは言え多くの投資家にはまたもやわかりにくい波乱含みの相場展開が年明けも続いています。わかりにくい相場なのは日本人主導ではないからだとも思われます。
外国人投資家が主導権を握っているのは、日本の大手企業の約半分は外国人が保有しているということからも読み取れます。また運用面では先物やオプションなどを対象にしたヘッジファンドが相場の撹乱要因でもあり、個人投資家が彼らと同じ土俵の上で戦うには無理があります。
お隣の韓国でもサムスン電子が外国人投資家に握られていてサムスン1社が儲かっても国民はその恩恵を受けられないという状況が伝えられています。
日本はそのような極端なことはないですが、既に多くの優良企業の株式は外国人投資家の手中にありますのであながち韓国とは違うとは言えない状況です。
外国人投資家の持ち株比率が高い代表的な銘柄は、
ソニー(6758・52.7%)、富士写(4901・40.1%)、HOYA(7741・60.7%)、日立(6501・46.5%)、 TDK(6762・43.7%)、村田製作所(6981・44.8%)、ソフトバンク(9984・45.6%)、三井不動産(8801・52.4%)、コ マツ(6301・45.5%)、アステラス製薬(4503・52.6%)、オムロン(6645・47.4%)
などですが、これら11社の時価総額合計はアベノノミクスで2012年末から2014年末までの間に16.34兆円から34.16兆円に増加。このうちの約5割が外国人投資家の資産増加につながっていることになります。
この間の為替の円安によりドル建て資産は、その分目減りしていますが株高の恩恵を預かっていると見られます。
これらのほかトヨタ(7203)、三菱重工(7011)、日産(7201)、新日鉄住金(5401)など日本を代表する企業の外国人投資家の持ち株比率は高まっており株高を支える投資主体である外国人投資家に日本株は支えられていると言っても過言ではありません。
ですからこうした企業はもはや日本の企業ではないという認識を持つ必要があります。
外国人投資家も様々なので事業会社もあれば投資会社、運用会社など様々です。年金資金のような長期マネーが株価の安定にはつながりますが、発行体の企業は彼らに説明をしていく必要があります。
一度皆さんがお持ちの銘柄も外国人投資家がどの程度保有しているのか見て頂きたいと思います。もし低いと投資家は国内投資家主導で、しかも投資信託が保 有していないと国内個人投資家主体の企業です。比較的まだ時価総額が小さい中堅企業で海外市場に注力している企業には外国人投資家が関心を持つ可能性があ ります。
そのためにも企業側がもっとアピールしないとなりませんが、今後の可能性を秘めていると考えられます。このことについてはまた別のコラムでお伝えしたいと思います。
銘柄(コード)/2012年末株価・時価総額/2014年末株価・時価総額
ソニー(6758)/958円・0.89兆円/2472.5円・2.84兆円
富士写(4901)/1723円・0.88兆円/3701円・1.9兆円
HOYA(7741)/1691円・0.74兆円/4105円・1.75兆円
日立(6501)/504円・2.37兆円/900.7円・4.35兆円
TDK(6762)/3110円・0.4兆円/7160円・0.93兆円
村田製作所(6981)/5000円・1.13兆円/13250円・2.98兆円
ソフトB(9984)/3140円・3.31兆円/7210円・8.55兆円
三井不動産(8801)/2090円・1.72兆円/3255円・3.23兆円
コマツ(6301)/2184円・2.18兆円/2684円・2.58兆円
アステラス(4503)/3875円・2.21兆円/1686.5円・3.81兆円
オムロン(6645)/2041円・0.51兆円/5450円・1.24兆円
合計 16.34兆円→34.16兆円(+17.82兆円)
外国人持ち株比率50%と仮定 8.17兆円→17.08兆円
為替 (1ドル=) 88.15円→120.48円
ドルベース 927億ドル→1418億ドル
日本のたった11銘柄で外国人投資家は2年間で約500億ドルの資産増をもたらしたことになります。限られた銘柄を吟味しただけでも日本株の上昇による 富は外国人投資家に吸い取られているように思われます。外国人投資家の今後の動向次第ですが、彼らが売りに回ると、反対に怖い気がしますが、彼らが選んで いる銘柄は徹底した調査の結果でもあり、今後も企業業績の拡大とともに時価総額が拡大し、彼らの資産増にも寄与することになるでしょう。
また、日本の株式市場には彼らの運用資金を受け入れる企業がまだまだたくさんあります。とりわけ海外の年金資金が投資する企業の株価は中長期で上昇が期待されます。
今後も外国人投資家の動向に関心を持っておきたいと思います。
(炎)
※このコラムは、有料メルマガ「炎の投資情報」に掲載されたものです。
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)
とは言え多くの投資家にはまたもやわかりにくい波乱含みの相場展開が年明けも続いています。わかりにくい相場なのは日本人主導ではないからだとも思われます。
外国人投資家が主導権を握っているのは、日本の大手企業の約半分は外国人が保有しているということからも読み取れます。また運用面では先物やオプションなどを対象にしたヘッジファンドが相場の撹乱要因でもあり、個人投資家が彼らと同じ土俵の上で戦うには無理があります。
お隣の韓国でもサムスン電子が外国人投資家に握られていてサムスン1社が儲かっても国民はその恩恵を受けられないという状況が伝えられています。
日本はそのような極端なことはないですが、既に多くの優良企業の株式は外国人投資家の手中にありますのであながち韓国とは違うとは言えない状況です。
外国人投資家の持ち株比率が高い代表的な銘柄は、
ソニー(6758・52.7%)、富士写(4901・40.1%)、HOYA(7741・60.7%)、日立(6501・46.5%)、 TDK(6762・43.7%)、村田製作所(6981・44.8%)、ソフトバンク(9984・45.6%)、三井不動産(8801・52.4%)、コ マツ(6301・45.5%)、アステラス製薬(4503・52.6%)、オムロン(6645・47.4%)
などですが、これら11社の時価総額合計はアベノノミクスで2012年末から2014年末までの間に16.34兆円から34.16兆円に増加。このうちの約5割が外国人投資家の資産増加につながっていることになります。
この間の為替の円安によりドル建て資産は、その分目減りしていますが株高の恩恵を預かっていると見られます。
これらのほかトヨタ(7203)、三菱重工(7011)、日産(7201)、新日鉄住金(5401)など日本を代表する企業の外国人投資家の持ち株比率は高まっており株高を支える投資主体である外国人投資家に日本株は支えられていると言っても過言ではありません。
ですからこうした企業はもはや日本の企業ではないという認識を持つ必要があります。
外国人投資家も様々なので事業会社もあれば投資会社、運用会社など様々です。年金資金のような長期マネーが株価の安定にはつながりますが、発行体の企業は彼らに説明をしていく必要があります。
一度皆さんがお持ちの銘柄も外国人投資家がどの程度保有しているのか見て頂きたいと思います。もし低いと投資家は国内投資家主導で、しかも投資信託が保 有していないと国内個人投資家主体の企業です。比較的まだ時価総額が小さい中堅企業で海外市場に注力している企業には外国人投資家が関心を持つ可能性があ ります。
そのためにも企業側がもっとアピールしないとなりませんが、今後の可能性を秘めていると考えられます。このことについてはまた別のコラムでお伝えしたいと思います。
銘柄(コード)/2012年末株価・時価総額/2014年末株価・時価総額
ソニー(6758)/958円・0.89兆円/2472.5円・2.84兆円
富士写(4901)/1723円・0.88兆円/3701円・1.9兆円
HOYA(7741)/1691円・0.74兆円/4105円・1.75兆円
日立(6501)/504円・2.37兆円/900.7円・4.35兆円
TDK(6762)/3110円・0.4兆円/7160円・0.93兆円
村田製作所(6981)/5000円・1.13兆円/13250円・2.98兆円
ソフトB(9984)/3140円・3.31兆円/7210円・8.55兆円
三井不動産(8801)/2090円・1.72兆円/3255円・3.23兆円
コマツ(6301)/2184円・2.18兆円/2684円・2.58兆円
アステラス(4503)/3875円・2.21兆円/1686.5円・3.81兆円
オムロン(6645)/2041円・0.51兆円/5450円・1.24兆円
合計 16.34兆円→34.16兆円(+17.82兆円)
外国人持ち株比率50%と仮定 8.17兆円→17.08兆円
為替 (1ドル=) 88.15円→120.48円
ドルベース 927億ドル→1418億ドル
日本のたった11銘柄で外国人投資家は2年間で約500億ドルの資産増をもたらしたことになります。限られた銘柄を吟味しただけでも日本株の上昇による 富は外国人投資家に吸い取られているように思われます。外国人投資家の今後の動向次第ですが、彼らが売りに回ると、反対に怖い気がしますが、彼らが選んで いる銘柄は徹底した調査の結果でもあり、今後も企業業績の拡大とともに時価総額が拡大し、彼らの資産増にも寄与することになるでしょう。
また、日本の株式市場には彼らの運用資金を受け入れる企業がまだまだたくさんあります。とりわけ海外の年金資金が投資する企業の株価は中長期で上昇が期待されます。
今後も外国人投資家の動向に関心を持っておきたいと思います。
(炎)
※このコラムは、有料メルマガ「炎の投資情報」に掲載されたものです。
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)
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