アベノミクス相場は2013年にスタートし、2年を経過してきましたが、2013年には56%も上昇した日経平均ですが、2年目の2014年は7%という値上がりとなりました。株高のようで意外と小さな上げに留まったことがわかります。

 こうした流れを受けて果たして2015年はどうなるでしょうか。

 この上昇がいつまで、どの水準まで続くかはともかく、市場関係者の様々な意見に耳を傾けると強気の声が一様に聞かれます。株式相場は上昇してくると一段 と強気の声が高まってきますし、下がってくれば不必要に弱気の声が聞こえてきます。ここはご自身の判断を試すべきチャンスでもあります。

 年間を通じて見れば強弱感が対立した後の調整は株式相場ではよくおきがちです。株式運用では値上がり益と配当による利益をどうやって取り込むのか投資家 は考えながら行動していますが、売り場をどこに置くか、買い場をどこに置くかで運用利回りは異なってきます。また、銘柄の選定によっても大きな違いが生じ ます。

 強気相場の後に訪れる調整場面での対応が後の成果を決めると考えますと、活況な上昇局面でも調整局面でもいかなる状況下でも冷静に対応する投資家となって頂くことが重要です。

 上がった株は下がり、下がれば上がる。こうした株式相場の変動を冷静に眺めながらどのような局面でも基本的な運用スタンスを維持し、冷静に対応していく姿勢が重要です。

 日本株に先だって2015年がスタートしたNYダウはさすがに年末3日間は調整していましたが、2日からスタートした相場は若干の反発となっています。 日本株もNY株や為替相場に連動していますので再び選挙前につけた高値に挑戦する動きになってもおかしくはないかと見られますが、警戒も怠ることはできま せん。為替相場や原油価格の動向にも注意を払いながらの運用に臨む必要があります。


 株式運用は相場の潮流を捉えながら、各自のポートフォリオの構築に努めていく姿勢が大事です。こと運用という面でいけば上昇相場の次にやってくるのは調 整相場。全体相場にも個別銘柄にも同様のリズムがあります。マクロ経済を見ながら形成される全体相場の明るい方向は個別銘柄にも需給面でプラスの影響をも たらし、全体相場が堅調な中で調整を続けてきた中小型銘柄や大型銘柄の反転上昇につながる可能性もあります。
 2014年末まで順調に上昇してきた銘柄もどこかで調整局面に入り、反対に需給悪で売られてきた銘柄は反対に上昇するという逆転現象も想定されます。

 2015年の株式相場は外国人主導ながら、まだまだ強い。日経平均は当然のごとく2万円台に乗せていく。といった強気の声もありますが、為替にほぼ連動 している日経平均を論じるのは為替を論じるのと同じ。東証1部市場の平均PER17.1倍をどう見れば良いのか、どのあたりでピークを打つのか、マクロ経 済の伸びが続く中で企業業績はどうなっていくのか、強気、弱気の意見を集約しながら市場の相場形成がなされていきます。
 強気の意見に耳を傾けるもよし、弱気派につくのも良し。そこは臨機応変。独自の相場感を持ちながら市場の動向を冷静に眺めて自己資金の運用に努め成果を上げて頂きたいと思います。

 現実の業績をベースに投資するもよし、夢や成長に賭けて投資するもよし。自由な発想でリスクマネーを投入し、資産形成に努めていかれる皆様が向き合う株式市場は、短期的な変動はともかく、大局的には今年もまた着実な展開を示すだろうと大いに期待されます。


 消費税増税が延期された今、限られた期間で再び予定されている消費税増税に向け、景気を浮揚させ、デフレ経済からの脱却を図る安倍政権の次の一手とともに資産形成に邁進されますことを祈願して止みません。

(炎)


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)

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