長年にわたり日本で最も汚いとされてきた手賀沼の水質がこのところ改善されていると言われます。

 昔は泳ぐこともできたと言われる千葉県の北西部にある手賀沼ですが、昭和40年代に始まる高度成長時代に柏市や我孫子市などの周辺地域がベッドタウン化 して人口が増加するにつれて生活雑排水や工業用水が流れ込んで沼にヘドロがたまっていったことが汚染につながりの原因だったようです。
 結果として全国の湖沼の中でCOD(化学的酸素要求量)が昭和49年以降27年間もワースト1となるなど不名誉な記録を作ってしまいました。

 その手賀沼ですが、北千葉導水路が本格運転されると利根川からの水の注入によって、ほぼ昭和40年代の水質にまで回復してきたそうです。

 北千葉導水場の周辺には私の健康を維持するために始めたランニングやサイクリングのコースがあり、健康志向の多くの市民でにぎわっています。

 そこには北千葉導水ビジターセンターという見学コースを備えた施設もあり、いつでも見学はできるのですが、残念ながらこの興味深い施設に足を運ぶ市民は小学生の見学会などを除くととても少ない状態です。

 先週の日曜日にふとしたことで、この施設に入って説明してくれる方といろいろと質問などする機会がありました。

 北千葉導水路は利根川下流部と江戸川を結ぶ全長28.5kmの人工の水路です。この水路は地下に埋設されていて普段見ることはできませんが、治水・利 水・手賀沼の環境改善に役立っているとされます。この水路のお陰で洪水を防いだり都市用水の確保ができたりととても重要な役割を担っていますが、民主党時 代の蓮舫議員の事業仕訳で施設自体の存在をアピールする活動がなくなったことで、存在感がない状態になってきました。

 こうした社会インフラは国の予算を使って維持されていますが、私たちの生活に不可欠な存在です。汚染のひどかった手賀沼の浄化に一役買っていた北千葉導水路の存在を改めて知るとこうした公共財をもっと充実させていくことが都市災害を防ぐためには必要だと感じた次第です。

 設備として揚排水機場には大型の排水ポンプが備えられ、既に運用開始から14年の時間が経過しています。施設の維持のための保守に加え、地下に埋められた埋設管(22.2km)などもいずれは更新が必要になってきます。

 日本全国で社会インフラの更新ニーズが高まるものと思いますが、市民ももっとこうした施設に関心を持ち、その大切さを知る必要があります。

 そこで活躍するポンプメーカーや埋設管のメーカーは不明ですが、改めて見直してみたいと思います。


1.荏原(6361)時価526円 時価総額2446億円

 ポンプの総合メーカー。2月の高値730円から調整続くが、そろそろ反転の動きを期待。


2.クボタ(6326)時価1887円 時価総額2.35兆円

 農業機械、鋳鉄管の国内トップメーカー。ジリ高トレンドが継続。


3.明電舎(6508)時価395円 時価総額899億円

 4月高値467円から調整傾向。発電・変電・制御装置、水処理設備、小水力発電システムに展開。

(炎)

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