=永久保有銘柄とは何か?その3
 注目すべきバークシャーの保有銘柄は何か?=

産業新潮12月号連載記事の冒頭部分です。
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■永久保有銘柄の本質

 バフェットの投資・経営スタイルも、長年の間に進化(変遷)してきました。株式投資を始めたばかりの11歳の少年と、世界帝国を築き80歳を超えて酸いも甘いもかみ分けた現在のバフェットの考え方は違って当然ですし、むしろそうであるべきでしょう。

 バフェットが大学生の時にベンジャミン・グレアム(の著書)に出合うまでは、彼自身が「闇の中でさまよっていた」と述べるように、チャートや怪しげな 「ナントカ分析」に頼って投資を行うどこにでもいる「投資オタク」にしかすぎませんでした。グレアムによって「企業分析」という概念を学んだことにより、 バフェットに天からの光が差し込んだのです。
 ここで、バフェットの投資人生は大転換し、25歳の時に立ち上げたパートナーシップは13年の間30%近い平均利回りをたたき出し、バフェットとそのパートナーたちを全員大金持ちにしました。
 このパートナーシップを解散したとき、バフェットはもう働く必要が無いほどの富豪になっていましたが、自分自身(個人)の投資活動は続けており、当時繊 維会社であったバークシャー・ハサウェイを買収しました。この時のバフェットは、グレアム流にかなり忠実(グレアムは割安な株を買うことに重きを置き、企 業の成長性にはそれほど注意を払わなかった)であったために、米国での繊維産業が日本などの新興国に追い上げられて衰退していたにもかかわらず、「会社を 安く買えば儲かる」と信じていたからです。

 しかし結果は惨敗でした。繊維会社としてのバークシャーは、バフェットが投資で稼いだ利益の多くをつぎ込んだにも関わらず、最終的には事業を閉鎖しなければならない事態に陥りました。

 しかし、自身が人生最大の失敗であったと回顧するバークシャーの買収でバフェットは二つのことを学びました。

1.どのように優秀で勤勉な経営者でも立て直すことができない会社は存在する。
2.成長しない企業に投資をするべきでは無い。

 その後、盟友かつバークシャーの副会長でもあるチャーリー・マンガ―の助言を受けながら、バフェットの投資は「企業の成長性」により重点を置くものになっていきます。

 彼の言葉を借りれば「そこそこの企業を魅力的な値段で買うのではなく、魅力的な企業をそこそこの値段で買うべきだ」ということに気が付いたのです。つま り、メイドイン北朝鮮の定価1万円の腕時計を500円で買うのではなく、レクサスやロレックスを定価の2割引きあるいは3割引きで買うべきだということで す。日本のことわざでいえば「安物買いの銭失い」という言葉がぴったり当てはまるでしょうか?

<続く>

続きは、産業新潮12月号をご参照ください。
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(大原浩)

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(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)