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アルデプロ活躍の背景

2014/04/15 23:02 投稿

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調整相場の中にあってこのところ活躍している銘柄も散見されます。アルデプロ(8925)はそうした銘柄の一つです。

 1988年3月に内装事業を主たる目的として創業した同社は、2007年にかけて中古マンションの再活事業を中核事業として極めて積極的なビジネス展開 を図って急成長。2004年に東証マザーズに上場を果たし、その後3年間で全国40か所の営業所、連結子会社10社、従業員440名を抱えるまでに急成長 したもののサブプライムローン問題に端を発した、リーマンショックによって窮地に陥り、資産売却を余儀なくされました。
 2010年6月以降3年間にわたり事業再生ADRに基づく事業再生に取り組み、所有物件の売却や各拠点の閉鎖など整理を進め昨年7月に事業再生ADRの 手続きが終結するに至りました。その後は新規物件仕入を再開し、早期売却を実行することで急速な業績拡大を図っています。
 不動産再活事業を活性化し、今7月期第2四半期は売上高17億46百万円、経常利益50百万円と期初計画を上回って着地するなど事業再生で縮小した組織をプロ集団化することで、上場時に劣らないスピードで成長しはじめています。

 今7月期第3四半期から連結決算に移行。通期の連結売上高は103億38百万円、経常利益は15億32百万円に上方修正されました。これは期初に計画した2017年7月期の計画水準とほぼ同じです。

 中古マンションを仕入れて修復、内装を施し市場で販売するビジネスノウハウや人的ネットワークがあり、今後は少数精鋭の組織体制の下、こうした経営資源を活用して再び成長を目指す方針です。

 同社のビジネスに不可欠な仕入資金の調達については昨年12月から順調に進捗し、既に計17億円の調達を実施しています。乏しい自己資本を充実させて銀 行融資などを再開させながら、販売用不動産の仕入れに充当するという好循環が生まれています。今後も積極的な資金調達を進めることで成長のスピードを高め ようとしています。同社では新たな中期計画について今月末に発表を予定しており、その内容が注目されます。
 現在の久保社長は今年10月の株主総会で退任し、旧ヒューネットで代表取締役としてのキャリアを積み不動産市場に精通している保坂氏にバトンタッチする 予定。新たなマネジメント体制の構築で中古不動産再活事業のリーディング企業として同社のスピード感あふれる再成長が期待されています。

 このところ急激な株価上昇が続いていますが、正直言ってややスピードが速いように思いますが、過去、上場して2,3年経過した頃に描いた売上高1600億円、営業利益256億円の期初計画値を今後数年で達成しそうな勢いの同社に期待を求める気運も高いようです。
 こうした動きはややバブリーな動きではないかと疑われますが、一方ではいつか来た道でも、ビジネス上は必要不可欠。海外の投資家のニーズにも応えようとの意向が働いてのスケールアップであり、こうしたトレンドが消えることはなさそうだという感触もあります。

 ちょっと過去を振り返りますと同社は東証マザーズに上場して10年を経過。2004年3月の上場初値は140万円、時価総額は約206億円でしたが、そ の後の業績拡大で相次いで株式分割を実施し、時価総額は2006年2月の27万2000円という高値で1803億円にまで膨らみました。その後は2007 年に表面化したサブプライムショック、リーマンショックと続き、事業は完全に頓挫してしまい株価も一気に低迷を余儀なくされました。
 2008年7月期以降は有利子負債と不動産の処理に追われ、業績は急速に悪化し、2008年、2009年と大幅な赤字を計上。2010年からの約3年間 は再生ADRでの整理を続けてきましたが、昨年、手続きが終結。新たな成長に向けた展開が示される中、株式市場での評価も高まっています。
 本年2月1日付で実施した10分割によって一気に流動性が高まっている点も直近の特徴です。短期急騰後だけに市場での警戒感もありますが、強気の新中期経営計画の発表が今月末に予想されていますのでまだ目が離せない状態です。

時価:247円 時価総額:578億円

(炎)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)

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