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大事な年

2014/01/11 07:36 投稿

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新年あけましておめでとうございます。
 今年もネタを探して(笑)、幾らかでもお役にたてるコラムを続けられればと思います。拙い文章ではありますが、是非ご笑読いただきたく存じます。

 まずは今年の投資方向性ですが、先進国はもちろんのこと新興国についても更なる発展または安定成長に入れるのか?を注意深く見守る年になると考えています。
 米国発のサブプライムショック、欧州のユーロ危機、日本では失われた20年とその終りに発生した大震災、それからアフリカ及び中東地域での民主化の動き・・・等々と大変困難な時期を通過してきましたが、これからの数年間はこれらを回復させる時期に入るものと思われます。
 米国ではまずは景気動向を見ながらのテーパリングが開始され、先進国では財政再建と税収増を狙った景気拡大が必要となります。その支援要因としてシェール革命と新興国の安定成長の二つが強い影響力を持つと考えています。
 シリア情勢やアフリカ及び朝鮮半島情勢など幾つかの懸念には常に注意を払わねばいけませんが、恐らくは今後数年間は世界的にも安定を目指す時期に入るのではないかと思っています。
 国内については大きな流れとして、1)株式上昇、2)金利安定、3)円安・・・の三つの流れは当面は変わらないとの前提で投資方針を立てていこうかと。

 大局的には今年は、当面の景気回復が期待される先進国の株式市場が注目されるのでしょうが、楽観的に見るなら、その景気回復に好影響を受ける新興国の株 式市場や債券市場が順番にボトムを打ちはじめ、数年後には金融市場全体が活況となるストーリーを考えています。キーになるのは2016年前半で、この頃に 実質的な人口ボーナスのピークを迎える中国(統計が不備なため政府発表より数年ずれると考えています故)、オリンピック開催の高揚感が膨らむブラジル、一 層の発展が見込まれる東南アジア、及びアフリカ諸国の台頭など、資源価格の安定がそれらを後押しするなどで景況感がピークになり易いのがこの頃ではないか と考えている次第です。

 但し最大の懸念はやはり中国でしょうか。中国共産党と言う名の軍事独裁政権が膨大な内政問題(格差や民族問題)を抱えながらGDPで米国に次ぐ大国へと 成長し、近代史以降では例のない国家運営をしています。そんな不安国家が内政問題の故か?日本との摩擦も加速度的に増えていると感じますので、イザと言う ときには何があっても可笑しくないくらいに構えておかねばいけないのでしょう。

 という訳で、予測不能のアクシデントさえ無ければ、個人的にはこの2016年に入る頃までは投資に前向きで良い時期との位置付けですが、もちろん闇雲に投資すれば良い訳では無く、しっかりとした分析が望まれます。

 一例ですが、先日の記事にありました「キヤノンの国内回帰」などはヒントの一つかと感じました。最先端技術を持つ企業ほど国内で製造したいはずですか ら、今はまだ海外投資が主流であるものの、円安の定着感が強まれば強まるほどに国内回帰の動きもそれなりに強まると予想できます。そうなると委縮していた 国内設備投資企業にもチャンスが巡ってきます。今までのリストラで相当の筋肉質になっていますから。オーソドックスに見るなら、円安メリットの観点からも 上方修正が物足りない自動車部品とか設備投資機械のセクターなどに割安な銘柄が目立ちます。またはちょっと斜に構えるなら、やはり政府主導のバブルと割り 切って、昨年春に高値を付けた含み資産銘柄に再挑戦しても宜しいかと思います。オマケですが、王道はやはり先進国リートでしょうか?迷います(苦笑)。

 国内株式市場で言えば、今年第二四半期くらいまで連続で企業業績の伸びが大きく続くと考えるなら、その後1~2年程度は業績相場への移行も伴い株式市場 に大いに期待できそうです。少なくとも2007年のピークと肩を並べる時価総額で引き直した日経平均株価21,000円辺りまでは今後数年内に届く可能性 が高そうです。流石に1989年末の40,000円辺りを超える(時価総額で1,000兆円超え)との見方には賛同できかねますが・・・。

 さて、昨年末頃には土木系議員による予算の分捕り合戦が表面化したり、医療関連団体から族議員へのプレッシャーが強まる一方で、安倍首相が6月までに新 成長戦略を纏める方針を示しました。これが実のある第3の矢になるのか、相変わらずの見せかけ程度で終わるのか、本当に大切な半年間になりそうです。

 プライマリーバランスへの道のりとしては、国債・債務等償還費約13兆円を除いた約30数兆円(将来推計の前提としては40兆円程度を想定しておくべき か?)の財政改善が必要になります。政策的経費の削減には限界がありますから、如何に社会保障費を減らしつつ(伸びを抑え)税収を上げるのか?その方策が 問われます。

 現在のバランスから言えば、ざっくりで恐縮ですが、2020年度で社会保障費約100兆円(昨年度比約10%減)、税収増20兆円(今年度は約50兆 円)くらいを達成目標とする政策を打ち出せれば出口が見えてきそうです。60代以上の方(日本を動かしている方々)には余程の我慢をお願いせねばなりませ んが、相当の策を講じない限り憂鬱な気分でオリンピックを迎える事になると覚悟しなければいけないと感じています。

 もっとも、このような財務省的な解説も如何なものか?・・・とも感じているのも事実ではあります。先日の新聞記事では家計に例えて、お父さんの500万 円の年収に加えて毎年450万円の借金をしてまで950万円も使う生活をしているが、そのうち300万円ほどを祖父母のために使っていて、既に1億円の借 金があるため利子だけで毎年100万円も払っている家計・・・こんな生活が続く訳が無い。・・・としていますが、実際にはその借金を埋めているのは祖父母 の預金ですし、利子も国内で還流しています(今のところ)。これらの資産移転がスムーズに廻っているうちは問題ありません。懸念は経常収支の赤字が膨らむ ようだとそうはいかなくなることです。

 同時に、借金漬けと言いながらも政府が持つ資産(各省庁が基金などを利用して自分達のサイフ代わりにしている資産も沢山あります)もタップリあります し、日本は海外資産も潤沢ですのでそう簡単には破たんしないのでしょうが、それにしても国債発行額が膨大であるため、国家百年の計を踏まえれば慢心してい る場合ではない・・・と言うことなのでしょうね。

 庶民感覚から申し上げれば、豪華な家に住んでいながら(お金や田畑などの大きな資産を持っているのに)申告所得が無いだけの方達への年金を減らすととも に介護や医療費負担を増やし、営利事業じゃないと嘘をつきながら高級外車を乗り回している日本医師会所属の開業医や調剤薬局の報酬を減らす一方、医局に勤 める本当に忙しい医師の報酬を増やし、国家の存続に必要な自衛官や警察官及び消防士たちの給与を増やす一方で、仕事をしていない天下り団体やゴキブリ議員 や地方出先機関(役所)のグータラ職員の給与も数も半減させ、それらで浮いたお金を使って産業活性化の予算にしたり、規制緩和に真剣に取り組めば2020 年頃には大幅税収増を見込めると言うことです。
 不合理な部分を挙げればきりがありませんが、簡単に言えば、馬鹿らしくて族議員から足を洗うとか、待遇に不満のある役所の職員がバラバラと辞めてい く・・・くらいの状況にしなければ国の赤字は減りません。国民が母屋で粥をすすっているのに、役人が離れですき焼きをつついている構図では・・・年初から 愚痴で済みません。

 是非今年が日本国の新しい時代への幕開けとなるよう期待しています。

(街のコンサルタント)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)

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