最近は、急に街中でも来年度から始まるNISA(少額投資非課税制度)の告知を見かけることが多くなってきました。
私の自宅にも各銀行や証券会社から連続でNISA口座の開設申込書が届き始めており、NISAを目にしない日は無いと言っても良いかもしれません。(これは証券投資を行っている人はということでしょうが)
TVCMでも、今乗りに乗っている「剛力彩芽」さんのCMがバンバン流れています。
ということで、今回はNISAを利用する場合のポイントについて解説してみたいと思います。
NISAは英国のISA(Individual Saving Account)を模倣して日本に導入した制度です。英国のISAは本来英国の貯蓄率を向上させるために株式投資だけではなく「預金」でも税制優遇される(金利が非課税になる)制度で
す。
英国の統計を調べていくと、ISAの利用状況は口座数で8割近く、金額で5割強が「預金」として利用されています。
つまり、「株式」投資の優遇制度としての利用状況は英国でも圧倒的とまでは言えないというのが現状なのです。
私も毎年米国や英国など海外で個人投資家の株式投資の実態をヒアリングに行きますが、日本で報道されているほど個人投資家が「投資」に対して積極的とい う印象は受けません。ただ、違いとして感じるのはある程度の資産を保有する層(日本円で3,000万円程度以上)の方々は、個人で相談できる専門家 (IFAと呼ばれたりFPと呼ばれたりする)を抱えており、彼らのアドバイスを通じて資産を「投資」しているという姿を目にします。
つまり、海外の個人も日本人と比較して特段金融リテラシーが高いという事では無くて、しっかりとしたアドバイザーを利用しているのが「投資」行動の差になっているのではないかというのが私の仮説です。
さて、NISAの話に戻ります。
NISAは英国ISAを模倣した仕組みであるのですが、本場のISAと比較すると使い勝手が悪い面が目立ちます。非課税での投資期間は5年と短いものですし、トータルでも10年間しか非課税口座が作れないという事で、1人当たり1,000万円しか投資できません。
この辺りの制度の使い勝手の悪さは、NISAに関わる人間であれば金融当局も現場の人間もみな理解しているところであり、今後の税制改正に期待するところです。
英国でも、最初は時限立法で合ったものが後に恒久化されたという事例もありますので、日本も国民の大きな支持が得られればNISAも恒久化される可能性が十分にあるのではないかと思います。
では、具体的にNISAはどのように利用したら良いのでしょうか?
一番適切な利用は、余剰資金を特段の目的なく運用する場合にはNISAが最適です。つまり運用資金について利用期日も目的も決まっていない場合にはNISAを利用するのが正解でしょう。
NISAの良いところは、いつでも売却可能という点です。英国でも住宅購入資金や車の購入資金、子供の教育費の為に利用しているという話を多く聞きました。
つまり、20代、30代の若年世代であれば、こうした10年程度で予測される仕様使途の資金をNISAで利用するというのが最も適当だと考えられます。
次回は具体的に、いくつかのケースでのNISA利用方法を考えてみます。
株式会社マネーライフプランニング
代表取締役 小屋 洋一
http://www.mlplanning.co.jp/
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)
私の自宅にも各銀行や証券会社から連続でNISA口座の開設申込書が届き始めており、NISAを目にしない日は無いと言っても良いかもしれません。(これは証券投資を行っている人はということでしょうが)
TVCMでも、今乗りに乗っている「剛力彩芽」さんのCMがバンバン流れています。
ということで、今回はNISAを利用する場合のポイントについて解説してみたいと思います。
NISAは英国のISA(Individual Saving Account)を模倣して日本に導入した制度です。英国のISAは本来英国の貯蓄率を向上させるために株式投資だけではなく「預金」でも税制優遇される(金利が非課税になる)制度で
す。
英国の統計を調べていくと、ISAの利用状況は口座数で8割近く、金額で5割強が「預金」として利用されています。
つまり、「株式」投資の優遇制度としての利用状況は英国でも圧倒的とまでは言えないというのが現状なのです。
私も毎年米国や英国など海外で個人投資家の株式投資の実態をヒアリングに行きますが、日本で報道されているほど個人投資家が「投資」に対して積極的とい う印象は受けません。ただ、違いとして感じるのはある程度の資産を保有する層(日本円で3,000万円程度以上)の方々は、個人で相談できる専門家 (IFAと呼ばれたりFPと呼ばれたりする)を抱えており、彼らのアドバイスを通じて資産を「投資」しているという姿を目にします。
つまり、海外の個人も日本人と比較して特段金融リテラシーが高いという事では無くて、しっかりとしたアドバイザーを利用しているのが「投資」行動の差になっているのではないかというのが私の仮説です。
さて、NISAの話に戻ります。
NISAは英国ISAを模倣した仕組みであるのですが、本場のISAと比較すると使い勝手が悪い面が目立ちます。非課税での投資期間は5年と短いものですし、トータルでも10年間しか非課税口座が作れないという事で、1人当たり1,000万円しか投資できません。
この辺りの制度の使い勝手の悪さは、NISAに関わる人間であれば金融当局も現場の人間もみな理解しているところであり、今後の税制改正に期待するところです。
英国でも、最初は時限立法で合ったものが後に恒久化されたという事例もありますので、日本も国民の大きな支持が得られればNISAも恒久化される可能性が十分にあるのではないかと思います。
では、具体的にNISAはどのように利用したら良いのでしょうか?
一番適切な利用は、余剰資金を特段の目的なく運用する場合にはNISAが最適です。つまり運用資金について利用期日も目的も決まっていない場合にはNISAを利用するのが正解でしょう。
NISAの良いところは、いつでも売却可能という点です。英国でも住宅購入資金や車の購入資金、子供の教育費の為に利用しているという話を多く聞きました。
つまり、20代、30代の若年世代であれば、こうした10年程度で予測される仕様使途の資金をNISAで利用するというのが最も適当だと考えられます。
次回は具体的に、いくつかのケースでのNISA利用方法を考えてみます。
株式会社マネーライフプランニング
代表取締役 小屋 洋一
http://www.mlplanning.co.jp/
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)
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