東証による上場企業への低PBR是正要請を機に株式市場の潮流はポジティブに変化しました。同時並行的に来年からの拡大NISAが話題となり、多くの投資家が株高の潮流を感じたものと思われます。
3つの投資尺度のうち昨年後半は配当利回りに関心が高まりました。
市場に存在する高配当利回り銘柄への物色気運が高まり、結果としてインカムゲインに加えキャピタルゲインも生んだということで様々な高配当利回り銘柄で高い運用成果を収めたものと推定されます。
これに続くのがPBRという尺度です。
配当利回りは配当が一定だと株価が上がると自ずと低下しますが、同様にPBRも株価上昇に連れて上がっていくことは自明ですが、市場内にある数多くの低PBR銘柄の循環物色、出遅れ銘柄物色が起きたことがこのところの株価上昇に繋がっているものと推察されるほか、企業の具体的な低PBR是正に向けたアクションが株高をもたらしてきたと言える訳です。
でも実際には何も施策を打ち出さない企業も多く、単に低PBRだからということで投資家の関心を呼んでいる事例もあるかと思います。
こうした潮流は市場に存在する数百の低PBR銘柄、キャッシュリッチ銘柄の株価が一定水準に高まるまで継続することになりますが、現状は道半ばと言えます。
というのもまだまだ市場には数多くの低PBR銘柄が存在しており、それぞれに市場の関心が高まっているためです。
問題は一方で成長志向のグロース銘柄は高PER、高PBR、無配という状態で不人気が続く。ここには資金が向かわないという潮流が続いていますが、この流れもどこかで変化する可能性を秘めています。
やはり株式市場は企業の成長が基本なので、そのリード役を担う銘柄の登場は投資家の関心を集めることになります。
このように3つの投資尺度と市場の潮流を見極めながらの運用に努めて頂きたいと思います。
(炎)
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