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お金の教育の適齢期は小学生?

2023/02/21 12:30 投稿

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 億近読者のみなさんこんにちは。
 金融教育の専門家遠藤です。


 私は、小学校、中学校、高校、大学で、お金の授業をやってきた経験があります。オンライン授業や動画講義の収録、学校訪問の生授業もやってきましたが、一番授業を真剣に受け、知識を吸収するのは「小学生の時」かな、と思っています。

 もちろんこの自論は、今後の経験で変わる可能性がありますが、実は必然でもあるような気がしています。


 あなたは、小学生の時の授業内容、覚えていますか?
 小学生の時は生きていく上で基本的なことを学ぶ時期です。

 ひらがなや漢字、足し算、引き算、掛け算、割り算は大人になってからも一生使うスキルです。
 ひまわりを育てたり、芋掘りをするのも、「植物は土から栄養をとって育つんだ。それを僕らは食べることで栄養を得てるんだ」という基本的なことを学びます。

 小学生の時期は一生使う知識を学ぶ時期です。
 小学生はまだ「グレている子」は少ないため、基本的に授業を真面目にききます。私の記憶で授業中に寝ていた子はほとんどいません。少年少女は好奇心が強い、というのもあると思います。


 では中学高校はどうでしょうか。

 もちろん中学、高校の授業の知識も一生使うものが多数ありますが、「二次方程式なんて大人になってから使ってない」という人や「歴史の授業で覚えた大名の名前なんて全部忘れてしまった」という人は少なくないと思います。
 高度な知識になるほど、「使ってないから忘れた」という知識が多くなっていきます。


 中学生、高校生になるとこういう疑問を持ったことはありませんか?

 「こんな授業の内容、大人になって使うのかよ」

 僕はよくこう思ってました。
 ただ、試験で出るので仕方なく頭に詰め込んでました。
 この勉強の仕方は、「燃え尽き」や「怠惰」の原因になります。

 僕は、中学、高校の授業で「自分には関係ないな」と思う授業は体力温存のために寝てました。

 これが怠惰です。

 先生が一生懸命授業をしているのに、寝ているというのはずいぶん失礼な態度ですが、学生の立場でいうと興味ない話を座って聞かされるのも迷惑な話、ということです。

 「学費払ってるんだから」という言葉も聞こえてきますが、学生からすれば「そんなのレストランで注文しすぎたから、嫌いな料理も食べてね」と言われているようなもので、迷惑な話なのです。


 何がいいたいかというと「中学生、高校生は自分に必要ない授業は寝る(人がいる)」、だからお金の授業をやるには向かない時期ということです。
 学生にとっては、お金の授業は試験にも出ない、美術や技術、音楽のように手を動かす授業でもないから退屈、ということです。


 大人になってからお金の勉強をするのはどうでしょうか。

 大人になるとセミナーや企業研修で机につっぷして寝てたら(大人として)みっともないですし、講師に失礼という気持ちが芽生えてきますので、寝る人は少なくなります。それに、大人になると生きるためにお金の知識が必要であることがわかってくるので、真剣に勉強しようと考えます。


 ここまでの結論をいうと、学校でお金の授業をするなら「なんでも前向きに吸収する小学生」「必要性に気づいた社会人」ということになります。

 中学生、高校生向けにお金の授業をするなら、眠くならないようにかなりアクティブラーニングにする必要があります。グループワークやゲーム、発表の時間を多めにとるなどの工夫が必要です。

 小学生の時に基本的なお金の知識を身につけ、
 中学、高校ではアクティブラーニングで考えを深め、
 大人になって実践する、

というのが理想だと、私は感じています。

 少なくとも、中学生、高校生に「座学」は向きません。


(遠藤)


[遠藤 功二氏 プロフィール]

 日本FP協会認定CFP
 1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)
 MBA(経営学修士)

大学時代に借金に追われた経験からFPの資格を取得し、金融機関に就職。
証券会社と外資系銀行で延べ1,000人以上の顧客を資産運用アドバイザーとして担当した経験上、日本には金融教育が足りていないことを確信する。
自己責任が求められる社会で、子供たちが自立して生きていけるよう、お金の教育講座を実施している。子育て世代の親たちと子供たちに、金融の知識を届けるため教育特化のFPとして奔走中。

子育て世代のための金融教育サービスFP君
web:https://fpkun.com
メッセージ:koji.endo@fpkun.com


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)

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