昨年7月安値762円から直近高値1755円まで1000円近い急騰を演じた半導体、AI関連のアクセル(6730)株が波乱の商状となり、この銘柄を保有されている投資家の皆さんは今後の株価動向に関心を寄せておられるものと推察されます。

 株価が2倍以上になれば通常は保有株を半分売ってコストを只のものとしてその後の株価の行方を楽しみなさいと筆者はこれまで多くの皆さんにアドバイスしてきました。下がっている局面ではまだまだ下がるのではと疑心暗鬼となる一方で上がってくるといつまでも上がり続けるという錯覚に陥ってしまいがちです。

 株式投資の運用成果は銀行の利子とは異なり、株価が時には2倍になったり3倍になったり時には10倍になるなど致しますが、そうした可能性がある一方で半値になったり3分の1、10分の1になったりもします。

 なぜそうしたことになるのかを冷静に分析すると企業の業績が根底にあるわけですが、その企業の業績内容は変動を伴いますのでその業績動向を冷静に見ていく必要があることは言うまでもありません。

 800円割れから1755円の直近高値まで倍になったアクセル株への関心が高まる中で発表された3Q決算はすこぶる好調なものでしたが、そうした決算発表後に株価が必ずしも上がるかと言えば、そうでもなく利益確定売りで値を下げる展開もあっておかしくない。

 これが株の世界の面白いところ。
 つまり好業績を株価が織り込んでいたとも言えますので、そのあたりが難しい訳です。

 参考になるのは過去のチャートですが、これも未来永劫に上昇傾向を続けるという訳でもなく、時折は調整も入るというパターンが想定できます。そうした調整を経ながら株価は推移していくものです。


 今回のアクセルがこの後どうなるのかはとても興味深いのですが、恐らくは業績内容を確認された皆様にはあることに気がつかれるかと思います。

 そうです。
 受注残の拡大です。

 この受注残の拡大は今期4Q分の受注どころか来期、さ来期の受注分を含んでいるという同社のコメントがなされていますので、来期にかけても業績の拡大が続くと想定されます。

 ここから先はまた改めてお伝えしたいと思います。
 皆様におかれましては欲との戦いに負けず、引き続きこの銘柄の株価変動をお楽しみください。


 株高が続く銘柄群、例えば日本製鉄や中山製鋼所などの鉄鋼株もそうですが、ここで利益を確保するもよし。まだ未来に向け保有し続けるもよし。二極化が進みやすい奥の深い株式相場では欲との戦いに勝った投資家に勝利の女神が微笑みます。

 これがまた株式相場の面白いところなのです。


(炎)


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