令和5年に入ってはや3週間が過ぎ、多少は慌ただしさも落ち着いてきたかと思いますが皆様いかがお過ごしでしょうか。
株式相場の変動はただ黙ってリスクテイクしないで眺めているのと実際にリスクを取って見ているのとでは違ってきます。
国民の金融資産の多くは銀行預金となっている日本では株価の変動は他人事のように思われがちですが、若い世代にこそ多少でもリスクテイクしていかれる気運が生まれるなら経済情勢にも変化がもたらされるかと期待しています。
かつては新人類相場などと言われたことがありますが、企業成長に対してアグレッシブに評価して株価を押し上げる展開などはこのところ影を潜めているようです。そうした潮流がコロナショック後のマザーズ指数の変動に表れており新興銘柄で構成されるマザーズ指数がコロナ禍の2020年の3月の527ポイントから10月高値1368ポイントまで短期急騰した後は大きく調整し、2015年の水準で低迷している状況です。
これは米国でも見られ、NYダウよりもNASDAQ指数が高値水準から大きく値下がりをしたままの水準となっています。
未来が不確実なベンチャー企業に投資をするより安定した企業、高配当利回りの企業、バリュー価値の高い企業に投資するという潮流がこのところの特徴でもあり、この潮流は政策金利引き上げの可能性を秘める今年においても想定されます。
高配当利回りの代表銘柄である海運3社に続き、このところは日本製鉄や中山製鋼所などの鉄鋼株、金利の上昇を想定している銀行株に物色気運が高まっていますがここは素直についていくべきなのかも知れません。
ただ、市況産業はどこで折り返すのかを絶えず注視しないとなりません。
ここではそのバランスが求められているかと思われます。
現在、東証3市場(プライム、スタンダード、グロース)には3799銘柄が上場していますが、一昨年の125銘柄に続き昨年は91銘柄がIPOしており、2年間で216銘柄(全体の5.7%)が新規上場に至っています。
皆さんもこうした直近IPO銘柄への関心をお持ちかと思いますがいかがでしょうか。
昨年の91銘柄を筆者はすべてチェックしてみましたが、先週末現在でそのうちの31銘柄が公開価格を下回っていることが判明。
また初値に対しては53銘柄が下回っていました。
VCが出資している銘柄では半年後からロックアップが外れ売り物が出やすいので初値割れも数多く見られて当然ですが、特にその中にはIPO後の高値から半値以下の水準にまで売り込まれている銘柄も出ています。
新たな年となってそろそろそうした低迷状態のIPO銘柄にもリスクマネーが入る時期となってきますので要注目です。IPO銘柄の人気の高まりがあればすぐにマザーズ指数などが反応してダイナミックな株価変動が想定されます。
今年もそろそろ、そうしたグロース銘柄を中心にした新興市場銘柄の反転上昇のタイミングを図る局面が接近しているかと思われます。
主力値がさ銘柄については株価の上昇で一般投資家の新規投資の対象にはなりにくい状況が見られますが、先般、ファーストリテイリングが3分割を発表。これに続き、オリエンタルランドが5分割。多少でも個人投資家に売買しやすい水準にまで分割によって安くなるなら市場が多少でも盛り上がってくれるものと期待されます。
一昨年はトヨタが5分割を実施しましたが、今後もこうした株式分割や自己買いなどで優良企業が積極的な株価対応をしていけば、市場は多少でも盛り上がる可能性があります。
多くの投資家の皆さんにとってはじっくりとポートフォリオを構築しながら今年の株式相場の盛り上がりを待つという展開が予想されます。
今年はまだ始まったばかり。既に活躍株があちこちで出ていますが、まだ全体の一部留まっています。
ここでは過去の高値の半値水準に留まっている銘柄群に注目しておきたいと思います。
昨年は3月、6月、9月、12月と3か月周期での調整を入れながらその間の指数の上昇に従って個別銘柄も活躍を見せる比較的わかりやすい展開となりましたが、今年は果たしてどのような展開となるのでしょうか。
早速の1月後半は2万7000円台乗せまで戻りそうな雰囲気ですが、その動向を見守りながら出遅れバリュー銘柄や新たな成長トレンドに乗る銘柄を発掘していきたいと思います。
(*有料メルマガにて今年の有望銘柄ポートフォリオや出遅れIPO銘柄などを取り上げておりますので宜しくお願いします。)
(炎)
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