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1,000円で何を買いますか?

2022/08/05 12:13 投稿

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 「1,000円で好きなランチを買っていいよ。」

 あなたはこのように、言われてコンビニで買い物をすることになったら何を買いますか。
 コンビニの惣菜や弁当でも、このように言われたら「何を買おうかな♪」とワクワクするものです。実は、うちの小学生の息子2人にこのように言ったら、驚く発見がありました。


 億近読者の皆様こんにちは。
 子を持つ親御様のために、お金の教育論について寄稿させていただいております遠藤です。

 今回は、私が家庭で実践しているお小遣い教育で発見したことをお伝えします。お金の教育は、小学生になったらスタートした方が良い、と改めて思ったエピソードです。


 私の2人の息子は現在夏休み中です。うちは、共働きなので、毎日お昼ご飯を作るのが大変です。先日「たまにはいいか」と思い、2人の息子に「1,000円分のお昼ご飯買ってきていいよ」といい、1,000円を渡しました。2人で1,000円です。
 ただし、お釣りは返すこと、レシートはもらってくること、を伝えました。
 うちの目の前にはコンビニがあるので、彼らは楽しそうにコンビニに行きました。2人で「何を買おうかな?」と楽しそうに話しています。私は在宅ワーク中なので、仕事をしながら2人の帰りを待っていました。

 10分もしないうちに2人は帰ってきました。そこで私は2人が買ってきたものを見て驚きました。
 1年生の次男は、納豆巻きセットとフライドチキン。合計で450円くらいだったようです。2人で1,000円だから、1人500円という暗黙のルールを守っています。

 びっくりしたのは長男が買ったものです。
 なんと買ったのは「アメリカンドッグ1本」。多分200円もしないでしょう。
 「え?これだけ?」
と私はききました。
 息子は
「うん、これだけだよ。」
といっていました。お釣りは350円くらい残っています。

 「それだけで足りるの?まだお金あるからもっと好きなもの買ってきたら?」
といっていると、帰ってきてすぐに納豆巻にがっついていた次男がこう言い出しました。


 「もう、納豆巻きいらない。お腹いっぱい。」

 「えー、もったない。」という言葉が私の口から出かかったところで、長男は待っていました、といわんばかりにいいました。

 「やっぱりな。だから僕はアメリカンドッグしか買わなかったんだよ」

 長男は、次男が納豆巻きを残すのをわかっていたそうです。自分が余った納豆巻きを食べることを想定し、アメリカンドッグしか買わなかったそうです。まるで親みたいな判断に私は感心しました。


 もし私がランチに500円の予算を渡されたら、500円でギリギリで買えるものを選んだと思います。私は、息子たちが同じように考えると思っていました。彼が好きなフライドチキンやおにぎりなどを、予算の範囲ギリギリまで買ってくると思っていました。

 ところが、長男は「必要最低限」という上手な買い物の仕方をしていました。
「思ったより欲がないんだな」と私は驚きました。


 以前にも書きましたが、私の家庭では、子供たちにお金の教育をしています。
 家庭でルールとして決めているのは「自分のお小遣いは、家の中のお仕事をして稼ぐ」というものです。

 この教育法はお金の大切さを理解する上では良いのですが、実は副作用があります。子供がなんでも「お金お金」といい出すことです。欲を育ててしまうということです。

 親からすると、ピュアな子供が欲通しくなるようで、嫌になります。だから
 多くの親御様は、「子供にお金の教育はまだ早い」と考えます。

 お金の教育をするときには、世の中にはお金以外に大事なことがたくさんあることを、しっかり伝える必要があります。お金をもらわなくても人助けをしている人はたくさんいます。お金の教育をすることで、伝えなければならないことが倍増します。

 私は息子にお金の教育をしていますが、息子は食べきれないくらいの食べ物を買ってきてしまうような、いかにも欲通しい行動は取りませんでした。
 「もらったお金だからジャンジャン使おう」といういい加減な気持ちで買い物をしてくるかと思いましたが、そうではありませんでした。

 お金は必要なものを得るための手段であって、目的ではありません。自分にとって必要な買い物ができたら、それで十分なはずです。一方で、お金はいうまでもなくとても尊いものです。無駄遣いはいけません。
 長男は、なんとなくこのあたりの真理を理解していたから、棚ぼたの1,000円(1人500円)を散財しなかったのかもしれません。


 教育は子供の未来に資する投資です。
 時間を有効活用する投資の世界に「まだ早い」という言葉は似合いません。
 「小学生のうちからお金の勉強はまだ早い」とお考えの方は、その出し惜しみが、子供にとって学びの機会損失になっていないか、もう1度考えてみていただくことをおすすめします。


(遠藤)


[遠藤 功二氏 プロフィール]

 日本FP協会認定CFP
 1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)
 MBA(経営学修士)

大学時代に借金に追われた経験からFPの資格を取得し、金融機関に就職。
証券会社と外資系銀行で延べ1,000人以上の顧客を資産運用アドバイザーとして担当した経験上、日本には金融教育が足りていないことを確信する。
自己責任が求められる社会で、子供たちが自立して生きていけるよう、お金の教育講座を実施している。子育て世代の親たちと子供たちに、金融の知識を届けるため教育特化のFPとして奔走中。

子育て世代のための金融教育サービスFP君
web:https://fpkun.com
メッセージ:koji.endo@fpkun.com


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)

コメント

特に幼児期の「食育」は親の責任では?
体の発育が十分でないと、子供が選択できる職業の幅も限られますし。

No.1 27ヶ月前

コンビニじゃなくて業務スーパーいきまあす!

No.2 27ヶ月前
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