株価の変動は黙って見ているだけなら楽しいですが、投資家の立場ではそんな悠長なことは言ってられません。
保有株の多くが低迷する中で、そうした下がり続ける株価が少しでも復活し反転上昇してくれないかと祈っておられる投資家も多いかと思います。
本日はそうした長期下落傾向にある銘柄に焦点を当ててみたいと思います。
株価下落中の銘柄が多すぎて、あれもこれもとなりそうですが、その中から厳選してとり上げてみたいと思います。結果として反転上昇につながるかはともかく株式相場にはびこる弱気の声に喝!を与え全体相場に明るさが出れば幸いです。
日本頑張れ!!みんなで応援しよう!!株価低迷銘柄チェック
1.メディカルシステムネットワーク(4350)時価432円
5月9日に決算説明会、中期計画説明会開催
時価総額130億円
前期売上高1067億円(+2.3%)
EBITDA67億円(+4.4%)営業利益38.5億円(+12.3%)
経常利益43.1億円(+24%)EPS79.4円
コロナ禍ながら過去最高益
一般加盟店6976店(+1276)
自社店舗425店(+9)合計7401店(+1285)
今期予想売上高1100億円(+3.1%)
EBITDA62億円(▲7.6%)営業利益35億円(▲9.1%)
経常利益37億円(▲14.2%)EPS58円
予想PER7.4倍 実績PBR0.98倍 予想配当利回り2.77%
中期計画で2026年3月期に連結売上高1400億円、連結EBITDA100億円、同営業利益65億円を目指している。自社店舗による地域薬局事業で200億円、薬局支援事業(医薬品ネットワーク事業、医薬品製造販売事業、デジタルシフト事業)で150億円の売上増を目指す。
加盟店12000店舗(全国6万店舗のシェア20%)を達成し流通改善に取り組むとともにプラットフォーム基盤を構築することが目標となる。
医薬品発注取扱い高は前期4492億円(+14.7%)と拡大。
今期の減益見通し発表で株価は500円割れを演じ時価432円まで下落した。この結果、時価総額は130億円規模まで低下。売上が1000億円以上の事業規模と比べると時価総額は見劣りするが、中期成長期待は高く見直しの余地が大きいと見る。
問題は有利子負債286億円(現預金は82億円)の存在。
また、M&Aの実施に伴うのれんが122.5億円存在するほか主に高齢者施設など134億円を保有していることが有利子負債の多さにつながっている。
この点を除くと問題はない。有利子負債も徐々に削減していく方向にある。
昨年4月高値944円から既に1年余りを経過し株価は本日の安値426円まで55%下落した水準になっている。この水準は2018年12月、2020年のコロナショック時に続く水準で過去の株価の位置からはほぼ安値圏にあると言える。復活に期待したい。
2.日創プロニティ(3440)時価520円
金属加工をコアにしたモノづくり企業で地道な銘柄なのだが、誰も見向きもしない状態が長期に続いている。
株価は2021年1月高値1350円から1年4カ月余りが経過したが、本日の安値507円はコロナショック時の安値437円にあと70円に迫る水準となっている。
株価の下落の背景は今期業績の大幅下方修正(売上高78億円⇒72.2億円、経常利益6.18億円⇒2.58億円)にあるが、バリュー面では既に時価総額が33.5億円の水準となり、保有現預金72.7億円、投資有価証券0.42億円、有利子負債30億円(壹会社のM&A実施で膨らんだ状態)を差し引いた実質保有現預金43億円を下回っており、単純にバリュー価値は出てきている点に注目。
とにかくIRが下手で東証2部上場後に一度も東証で説明会を開いていない。
福証IRフェアでの社長の説明に留まっており、早期に改善を進めて頂きたい。
自己株を93万株保有しているがこの際、保有するキャッシュで上限2億円程度で同30万株程度の自己株買いを8月末までの間で実行してはどうだろう。
また先般、WEB受注目指して「オーダー加工.net」をオープンした。株価にはまったくインパクトがないが、これも戦略のないIRのためであり、今後の猛省が求められる。株主の売りが止まないのもまた前向きな評価がなされないのもIR戦略の欠如の結果ではないかと見られる。
残念な結果ではあるが、株価は過去の安値圏にあることは事実で、中長期的には反転上昇が期待される。
3.丸順(3422)時価596円
21年3月高値1208円から1年余りを経過してなお下げ止まらずに推移。
13日の590円安値まで51%の下落を見せている。もうそろそろ下げ止まっても良さそうだが、下値模索はなおも続いている。この銘柄は相川さんが良く取り上げてきた注目銘柄なのでまた改めて相川さんからもコメントがあるかと思うが、中国(武漢、広州)での生産がメインなので投資意欲が湧いてこないのではないだろうか?
一応前期の36%もの大幅経常減益から今期は12%の経常増益へと転じる見通しだが、市場の信頼性がないというのが率直な印象。前期EPS170円に対し今期は161.9円でPERは3.7倍。俄かには信じられないPER水準だがこれも現実。
BPSは1551.7円でPBRは0.38倍。これもまた低水準。
今期の予想配当金は16円で配当利回りは2.68%。この点はやや中途半端ではあるが、配当性向を10%以下に抑えていて財務内容改善を重視していることが背景にはある。
思い切って配当性向を20%にして32円配当実施するとすれば株価はもう少し反応するのかも知れませんが、それにしても評価が低い。
それは知名度のなさなのか、同社ではそうした知名度のなさを払拭するためか社名を株式会社J-MAXに7月1日から変更するとしている。また自然災害への備えや円安で国内生産回帰のスタンスからか岡山浅口市に自動車部品、EV自動車部品の新工場を建設することになった。2024年5月から生産開始の予定。投資額は40億円となる見込みで次期中期計画に向けた布石を打つことになる。
(炎)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)
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