億の近道 チャンネル版

大型連休の狭間にて

2022/05/06 18:32 投稿

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 GW連休の前半が終了し本日は狭間となる一日です。
 皆様のGWの過ごし方はいかがでしょうか?
 少し肌寒い日々がまだ続いてきましたが、後半は天気も良くなるそうですから大いに大型連休をお楽しみ頂くと良いかと思います。

 株式相場は円安に原材料高、原油高が加わり、おまけにインフレ傾向対策から金利引き上げ気運もあり米国株の大幅調整まで加わり日本株も元気がありません。

 ここは休むも相場。しばし株のことは忘れてGW休暇を楽しんで下さい。

 いやいや休暇より株だという方は本メルマガもご愛読下さい。

 株価の調整局面こそチャンスだと思われているのかも知れませんが、それでもこの調整局面での投資はなかなか大変です。銘柄分散、時間分散などリスク分散が必要な株式投資ですが、どうやって高値で買った株の処理をするのか、なぜあの株やこの株をあの高値で買ったかなど悩ましい状況が続いているのかも知れません。

 特にグロース市場銘柄を中心として中小型株は悲惨な状況となっているのかも知れませんね。個々の銘柄ごとに変動パターンは異なっているのかも知れませんが、一貫して高値から下げ続けている銘柄には投げるに投げられず、ここまで来てしまった銘柄も多いのかも知れません。


 話は変わりますが、GW前半において筆者はトヨタ(7203)の研究をしておりました。日本企業の最後の砦とも言うべきトヨタ株がこのところ強い動きを見せていますが、果たして今後の展開はどうなるのでしょうか?

 株価の行方など神のみぞ知るのかも知れませんが、日本の株式市場で最大の時価総額(30兆円)企業がトヨタ。
 日本を代表する企業、しかも世界を代表する自動車産業のトップとも言えるトヨタが米国のEVカーメーカーのテスラ社に時価総額が抜かれて久しいのですが、それはなぜなのか?

 個人的な意見ではありますが、それは米国株全体にバブルが生じているからだと考えられます。時価総額が今後の成長期待に後押しされて異常に押し上げられてきた結果であろうと推察されます。
 そのつけが今後、NYダウやNASDAQ指数に表れる可能性があります。
 ネットフリックス株やアマゾン株の大幅な調整がその兆候でもあります。
 日本株も成長期待だけで評価されてきた銘柄は軒並み株価は下落しPERの水準が押し下げられ、株価の低迷が見られます。
 そうした流れは米国の金利上昇によって鮮明になってきましたが、海外投資家によって支えられてきた日本株には既に先駆した格好でマザーズ指数の高値からの大幅下落という形で表れています。


 若いイーロンマスク氏率いるテスラに対して豊田自動織機の創業者、豊田佐吉氏の流れを汲む豊田章男氏率いるトヨタ自動車の歴史は創業者の豊田喜一郎氏に遡ります。

 祖父にあたる喜一郎氏のDNAをもつ章男氏はここからの企業としての方向性をあるプロジェクトを推進しながら示そうとしています。

 それは静岡県裾野市で推進中のウーブン(織り込まれた)シティプロジェクトです。もともとはトヨタ東日本の東富士工場だったが2020年末に閉鎖された東京ドーム15個分、およそ70万m2の跡地を活用した実験都市構想とされます。
 このプロジェクトには社長の私財50億円が投入され、既に富士山の麓にあるため1年前の2月23日に地鎮祭が執り行われ基礎工事が終わり、今年から建屋の工事がスタートする予定で25年頃に開業するという話です。


 このプロジェクトを推進するのはトヨタの研究所に端を発するウーブンプラネットホールディングス社(CEOはジェームス・カフナー氏)では当初は360人の社員が居住する予定だが、将来はビジネスアイデアを持った若い世
代も居住し2000人の街となる計画です。

 街の名前には敢えてトヨタの名前はついておらず、今後300以上の異業種企業にも参画してもらう予定で既にCO2フリー水素製造と利用を共同推進するENEOSや食の分野で日清食品との協業も4月26日に公表されています。

 自動運転開発の推進や空飛ぶクルマなどの往来を想定した未来志向の街づくりなど世界の未来社会を構築する実験を行うとの期待が寄せられ、豊田社長は18番目のSDGを描いているようです。

 このプロジェクトには社長の長男である大輔氏も関与。
 ウーブンプラネットHDのグループ企業の一つであるウーブンシティ事業を展開するウーブンアルファのCEOを務めています。豊田家のDNAが脈々と受け継がれて日本の未来を形作ることになることになると期待されます。


 米国のGAFAのようなソフトファーストの会社にはトヨタのようなモノづくりで培ってきたカイゼン経験の積み重ねがない。そこが企業評価の点で大きな違いとなります。

 つまり時価総額でテスラに負ける理由はないのです。

 過去20年タームで勃興してきたような企業がもてはやされる昨今の風潮ですが、多くの投資家はそうした潮流に乗ってリターンを上げてきましたが日本には多くの老舗企業が存在し、日々の事業改善をしながら発展を続けようとしている姿が感じられるようになってきました。

 三菱や住友といった財閥系企業にもそうした取り組みスタンスが感じられる昨今となっていますが、それが最近の日本郵船や三菱商事などの評価にもなって表れてきているように思われます。


 皆さんも今一度企業の歴史を振り返り、新たな世界に挑戦する老舗企業の存在に関心を寄せて頂きたいと思います。それで、もし、この連休中に裾野市のウーブンシティに足を運ばれて見てこられましたら本誌までお便り下さい。
 宜しくお願いします。


(炎)


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■為替・原油・10年物国債金利・S&P500VIX指数
■決算発表スケジュール(18銘柄)
■トヨタが推進するウーブンシティ構想
です。


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)


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