有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。
自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。
なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。
=コラム「知っていたほうが役に立つ簡単な投資知識(8)」=
(有料メルマガ第359回・2015/12/8配信号)
※2015年12月現在の内容です。留意してお読み下さい。
【前略】
本日はキャッシュ・リッチについて考えます。
■キャッシュ・リッチ度を測る指標
私はバリュー系の投資家なのでグレアム先生の信奉者でもあります。
したがってキャッシュを大切にしています。
個人の資産形成の中においても賃貸不動産に資金を配分することもありますが、不動産投資に偏ることを嫌い、財産三分法で定期貯金や定期預金、ゴールドなどの現金性資金もバランスよく持つようにしています。
企業でも不動産などの資産をたっぷり持っていても手元流動性がとても少なくて不安な企業があるわけです。
通常は資産を持っている企業には金融機関が喜んでお金を貸しますが、バブル崩壊後の一時期の日本のように、大企業にすら金融機関が融資を貸し渋る、貸し渋りなどということが起こる場合もあります。
そこで私はキャッシュ・リッチ度を計る指標も大切に利用しています。
1)ネットキャッシュ比率(簿価)
キャッシュ・リッチ度を計る指標のひとつです。
ネットキャッシュとは、余剰金融資産から有利子負債を引いたものです。
借金を返済したあと余剰金融資産がいくら残るかを見る指標です。
このネットキャッシュが株主資本の何%(大きいと良い)を占めるかを計る指標です。つまり、株主資本に占める現金性の純資産の割合を見るわけです。
「(余剰金融資産―有利子負債)÷株主資本」
2)ネットキャッシュ比率(時価)
これもキャッシュ・リッチ度を計る指標です。
ネットキャッシュの株式時価総額に対する比率を見る指標です。
株価の評価のうちネットキャッシュが占める割合を見るわけです。
この比率が100%を超えるとネットキャッシュが時価総額以上にあることになり、その株価で買収できたとするならば、買収したとたんに儲かることを意味します。もちろん、買収しようと動き出した途端に株価は暴騰してしまうでしょうが……。
「(余剰金融資産―有利子負債)÷株式時価総額」
私は、利用する指標は今まで挙げたくらいで充分だと思っています。
機械的にスクリーニングするにはこれくらいの指標を使えばいいと考えます。
私は、私自身の基準やバリュー投資家さんのサイトで知った企業のバランス・シートを真剣に眺めます。目を皿のようにしてひたすらバランス・シートを眺めます。
そしてすぐお金になる現金性の資産をはじき出します。
そして有価証券報告書も良く見ます。
最近は企業のホームページで、主力製品などを確認することも多くなりました。ネットで情報を調べられるようになったので企業を調査するのがとても楽になりました。
私が株式投資を始めたころはネットもなく、本当に不便だったと感じます。
その次に、前年(今なら2014年)の有価証券報告書で投資有価証券の内訳を調べて時価を確認することも時々やります。
※2014年12月までの有価証券報告書には企業(=中核企業=個別企業)が保有する投資有価証券の明細が開示されていました。3月本決算企業なら2014年3月期の有価証券報告書を調べます。
最後に不動産を調べ、路線価と公示地と基準地をネットで確認します。
地図をネットで検索し立地を把握します。
そして土地の時価(=大都市や地方の中核都市に立地する土地だけ評価し公示地などを時価として考えます)を推定します。
そして、残りの資産はゼロ評価します。
算出された資産価値を時価総額で割るとどのくらい割安かがわかります。
もちろん土地については売ると税金がかかりますが、あくまでも現在の資産価値を把握するためなので税金を控除するなどの遊びはしません。
個人投資家に企業買収は無理なので、そんなことをする意味がないと考えているからです。個人投資家としても分をわきまえているということです。
でもこれは投資家の好みの問題だと考えています。
経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎
■□この有料メルマガの全文が読めます!
UKCホールディングス(3156)研究銘柄レポート+コラムの構成です。
コラムは「来年の運用作戦を考えてポートフォリオ銘柄の見直しを」です。
以下のリンクからどうぞ。(一部無料で読めます)
こちらから ⇒ http://bit.ly/rin20151208
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)
コメント
コメントはまだありません
コメントを書き込むにはログインしてください。