悲喜こもごもの決算発表で変動を続けてきた株式相場。ここに来て調整ムードの中から徐々に抜け出そうとしているものの、外国人投資家や日銀頼みだけでは迫力不足にならざるを得ない。
それでも投資家は今後の時流に乗る可能性のある個別銘柄を模索されているに違いない。
半導体不足、円安トレンドや銅、木材などの素材高、食料品価格の上昇などインフレ状況を醸成しそうな流れから金融政策のテーパリング、長期金利上昇など指摘する声もあり、そうした株式相場にとっては波乱要因となりそうなネガティブな材料を横目に水面下ではアフターコロナ時代に活躍する有望銘柄を見出す努力が続いていると考えたい。
企業の決算内容には単に数字の羅列だけでは分からないことが山ほどある。
過去から現在、更には未来へと続く企業経営の方向性を読み解く投資が皆さんのポートフォリオ構築にとっては重要な点だろう。
売上や利益、財務内容といった定量分析で得られる情報に加え、企業経営の担い手となる社長の経営手腕、役員の交代、注目人事、新たな中期計画立案、新たなビジネスアイテム、ビジネスモデルのユニークさ、独自の新製品、出願、取得した特許の価値、更には有望企業のM&A、有力他社との事業提携による事業スケールの拡大など企業のダイナミックな取り組みを見過ごしてはならない。
資本政策面では自己株買いや株式分割、成長資金の確保などまで含めた定性分析など億の近道に集う多くの投資家の皆さんには自らこうした企業の決算以外の取り組みについてどのように評価されているのでしょうか。
皆さんもご存知の通り、コロナ禍で世の中のシステムが様々に変化し、ビジネスにもその波が押し寄せています。アフターコロナのビジネスを睨んでの株式投資が活発になってきていますが、コロナ禍でネガティブな業績に落ち込んだ企業にとっては回復という視点、コロナ禍の巣籠り需要などからフォローの風が吹いて業績を伸ばした企業も更なる成長への期待継続という視点が考えられます。
米国ではGAFAに代表されるIT活用やEVカーのテスラなどの先駆的企業が時価総額を高めてきましたが、日本にもソフトバンクGやソニー、トヨタに代表されるダイナミックなグローバル企業が存在する。またキーエンスや東京エレクロトンといった高付加価値企業、地道なモノ作り企業、ユニークなビジネスモデルを展開する企業が存在する。
もっと言えば日本企業の底力が試される時がやってきたように思える。
コロナ禍とともに再生エネや省エネ、ロボット化、AI、EV、DX、IoTなど成長期待の高いテーマに取り組む企業などの株価は既に評価され過ぎたこともあって、米国NASDAQ銘柄の株価が頭打ちとなったこともありこのところ、こうした企業の株価は冴えない印象だが捲土重来に期待。
投資家は過去から現在、未来に向け投資家へ送られるメッセージを熟読する必要がある。1994年にIPOし四半世紀で時価総額を大きく高めたソフトバンクGやファーストリテイリングの後を追っていく若い企業群の登場が株式市場には必要となる。つまり、ここから飛躍を図ろうとするダイナミックな成長意欲の高い企業が株式市場を牽引すると期待される。
そうした意味ではIPO市場に直近になって登場した企業のほか、潜在的な成長性を備えた見落とされた企業に対しても投資家の皆さんは関心をもって頂きたいと思う。
参考銘柄:
・市場評価高く過去の株価は長期上昇トレンド
・直近の株価は下落トレンドで下値模索中
・DX、AI、IoTなど成長期待のテーマを抱える業績好調銘柄
1.オプティム(3694)時価2282円 時価総額1256億円
高値3840円(2020.8)⇒安値2265円(6.4)
AI関連 ドローン関連、DX、IoT関連
2.アドソル日進(3837)時価2304円 時価総額213億円
高値3450円(2021.1)⇒安値2303円(6.4)
AI関連 サイバーセキュリティ関連、DX、IoT関連
(炎)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)
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