~相場の観測~
【年足参照】 =上昇途上=
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迎える2021年は丑年である。年間平均騰落率は、十二支中11番目と芳しくない。だが、ざっくり捉えると良くも悪くも大きな転換期にも遭遇しているようだ。
日経平均株価の波動(時間関係)からは、前回の上げ期間1974年~1989年まで16年(両端入れ)となっている。現在は超長期の調整を経て09年の「大底」から12年(両端入れ)の経過である。また、値幅は前回の上げ幅が35,560円(3,355円~38,915円)である。
相場は“時間と値幅(=水準)”において「バランスする」との考え方から、迎える2021年はまさに「上昇途上」にある“通過点”の年にすぎないようだ。
因みに、「干支」で表現した相場格言では、丑(うし)つまずき、寅(とら)千里を走ると言っている。
[過去6回の“丑年”]
★1949年(昭和24年)
・東証再開、NY株式暴落
★1961年(昭和36年)
・電機、精密、医薬品中心、投信主導の相場
★1973年(昭和48年)
・通貨不安にオイルショック発生 資源関連株大人気
★1985年(昭和60年)
・資金余剰で金融相場継続、NY株安の影響で波乱も内需関連株が活況
★1997年(平成9年)
・4月消費税率が引き上げ(3%→5%)で景気が悪化 金融不安
・金融機関が破たん、四大証券の一角の山一證券が自主廃業へ。
★2009年(平成21年)
・前年のリーマン・ショックも、日・米・英の中央銀行が金融緩和策の発を受けて反発。
【月足参照】 =力強い「第5波動」入りへ=
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2020年12月に2018年の高値(L)24,270円を更新したことから新展開期入りとなった。
波動は、2009年安値(A)7,054円を基点に15年高値(H)20,868円までが第一波動。以降、第二波動は高値(H)~16年安値(I)14,952円まで。第三波動は、安値(I)~18年高値(L)24,270円まで。第四波動は高値(L)~20年安値(O)16,552円までとなる。
そして、2020年3月安値(O)16,552円を基点とする「第五波動」はまさに進行中となる。また、高値(H)~安値(I)~高値(L)~安値(O)と推移した波動の形状は“強力波動”と目されることから大いに
注目したい。
その場合、主な水準(E計算)は以下の通りとなる。
(1)33,576円=H+(H-C)
(2)34,682円=H+(H-A)
主な時間関係は、09年3月安値(A)7,054円から15年6月高値(H)20,868円まで76か月(両端入れ)であり、高値(H)20,868円を時間軸とする対等76か月は2021年9月が応当月となる。
【週足参照】 =新展開期入りだがスピード警戒も=
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前回「新たな高値にトライする経過」(記:2020/11/13)では以下のように述べた。
「小幅なレンジ(ボックス)で一進一退と推移するなか、下値と上値をわずかに切り上げる上げ基調を維持した。
11月6日(20年1月20日高値24,803円から42週目:両端入れ)には24,325円と18年10月2日の高値(G)24,270円を更新したことから、新たな高値にトライする経過となっている。」
とした。
実際には、上値24,000円の壁を突破し急伸し、6月安値(N)21,530円から直近高値26,817(12/9)までの上げ幅は5,287円となった。
また、3月安値(L)16,552円から直近高値(12/9)までの上げ幅は、10,265円と過去の騰落値幅1)9,318円(D~G)、2)9,956円(03年4月安値~06年4月高値)をクリアした。
よって、現在は新展開期入りを示唆する経過となっている。
[上値水準]
1)V計算:31,988円=G+(G―L)
2)E計算:33,588円=G+(G-D)
【日足参照】 =基調の維持が重要=
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日足では前回「上方向示唆 上値追いへ」(記:2020/11/13)では、以下のように述べた。
「11月2日から3日連騰(810円)で24,105円(11/5)と今年1月の高値24,083円上回り、翌日には24,325円(11/6:4日連騰1,544円)と18年10月高値24,270円を一気に上回ったことから、新たな高値をうかがう経過となっている。」
とした。
実際には、11月2日からの上げは12日の25,520円まで8日連騰、上げ幅2,543円となった。その後も小休止を挟みながら上伸し12月9日には26,817円と高値に進んだ。また、6月安値(F)21,530円から直近高値26,817円までの上げ幅が5,287となった。
よって、現在は新展期入りからさらなる上値を探る経過となっている。
その場合、主な上値は以下の水準が挙げられる。
(1)26,890円=F+(E-D)
(2)27,206円=B+10,654円(03年4月安値~07年7月高値)
(3)27,660円=月足参照
(4)28,156円=F+(E-B)
(5)28,178円=週足安値(D)+13,226円(00年4月高値~03年4月安値)
(6)28,766円=月足参照
(7)29,804円=E+(E-B)
ただ、安値(D)21,530円から直近高値26,817円(12/9)までの上げ幅が5,287円と前上げ幅5,360円(D~E)に接近していることから、一旦、上昇ピッチが鈍化(または反動安)する可能性もある。
よって、上値トライの経過も二つの警戒(スピード、水準)の台頭は、反動安に現れることから騰落値幅には十分留意しつつ基調の維持確認が重要となる。
基調維持の値幅は、先ず直近の安値(J)22,977円以降の下落幅▲487円となっている。この値幅を超えると、前騰落値幅▲694円(I~J)程度に留まるか否かとなる。
下落幅が694円を上回るとさらに拡大へ。さらに、1,235円(G~H)、1,415円(F~G)、1,648円(E~F)の値幅をうかがう動きにつながりやすくなる。
ただ、下げ幅が1,648円の範囲内に収まるようであれば、安値(B)16,552円を基点とした上げ基調の維持につながりやすいが、下回る場合は、1,728円(C~D)ないし2,994円などへ拡大し下値が深まる可
能性があり、何れの値幅とその水準で収まるかが重要な焦点となる。
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【脳活 逆さチャート参照】
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~相場の史実に学ぶ~
保ち合いは「エネルギーの蓄え場」で「放れは方へ進む」もである。
過去においても株価指数に限らず個別銘柄で保ち合いが形成されたあと、大きな動きにつながった事実が数多くある。
現在は“保ち合い”を放れ「一本調子」で大幅に水準を変えている。これもまた相場だ。しかし、過去に学べば「小休止」、「ガス抜き」などと表現される“反動”がつきものでもある。
上昇基調(または、下落基調でも)が見込まれても、“ひと反動”に留意が必要であろう。
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【フォーカス】※TOPIX日足チャート参照
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~上値をうかがう経過~
前回の「年初の高値更新が重要」(記:2020/11/13)では以下のように述べた。
「9月高値(F)1,661pから安値(G)1,579pまでの下げ幅が82pと重要値幅の134p(D~E、B~C)の範囲内に止まって切り返し、高値(F)1,661pを上回ったことから上値をうかがう経過で、今年1月の高値1,744pの更新が重要となっている。」
とした。
実際は、高値(F)1,661pを上回り上げが加速した。11月24日には1,762pと今年1月高値1,744pを更新し、27日には高値(H)1,786pと進んだ。その後は、やや騰勢が一服となっている。(※18年1月高値1,911p)
よって、現在はさらなる上値をうかがう経過となっている。
その場合、上値は以下の水準が挙げられる。
(1)1,801=E+(D-C)
(2)1,890=E+(D-A)
(3)1,935=D+(D-C)
(4)2,024=D+(D-A)
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【備考】~(1)マザーズ (2)NYダウ工業株30種 (3)ナスダック~
備考(1)マザーズ
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~値幅調整へ進展か~
前回(記:11/13)は、「他の株価指数に先駆していたマザーズ指数は“時間”(70日の対等:A~B~CとC~D)がバランスする三波動構成(A~B~C~D)を経て、下げ幅が210p(D~E)と前下げ幅112p
(B~C)から拡大した。また、戻り値幅も110p(E~Fと下げ幅210p(D~E)に対し半値強。また、前下げ幅112p(B~C)に2pおよばない値幅となっていることから、直近の安値(E)1,155pの維持が重要となる。下回ると、一旦下値を探る動きにつながりやすくなる。」
とした。
実際には、高値(F)1,265p以降は安値(E)1,155pを下回らずにボックスの形成となった。
よって、現在は前回と同様で安値(E)1,155pの維持が焦点となっている。この水準を下回ると、一旦下値を探る動きにつながりやすくなる。
その場合の、主な下値は以下の水準(基本計算)が挙げられる。
(1)1,055p=F-(D-E)・・・N(エヌ)計算
(2)1,045p=E-(F-E)・・・V(ヴイ)計算
(3)945p=E-(D-E)・・・・・E(イー)計算
一方、安値(E)1,155pを下回らずに高値(F)1,265pを上回ると高値(D)1,365pを試?す動きにつながりやすく、同高値を上回ると新たな上値に進みやすくなる。
また、安値を下回った場合には反動高値幅が直近の上げ幅110p(E~F)を上回ることが反転につながるシグナルとなることから重要な経過となる。
安値(E)1,155pを下回らずに高値(F)1,265pを上回る経過となった場合、上値は以下の水準が挙げられる。
(1)1,375p=F+(F-E)
(2)1,439p=E+284p(8/28~D)
(2)1,451p=C+(B-A)
(3)1,563p=B+(B-A)
(4)1,572p=E+(D-C)
備考(2) NYダウ平均(日足)
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=新展開期入りも基調の維持に留意=
前回は「今年2月の高値の更新が重要」(記:11/13)として以下のように述べた。
「11月9日には一時1,610ドル高と急伸し、高値が29,933ドルと今年2月の高値29,551ドルを上回る場面もあった。また、終値では29,157ドルと9月2日の高値(S)29,100ドルを上回ったことから高値トライの経過となっている。ただ、高値(S)29,100ドルから安値(V)26,501ドルまでの下げ幅が2,599ドルと拡大していることから、今年2月の高値29,551ドルの更新が重要となる。」
とした。
実際には、騰勢が鈍化し一進一退となるなか上値と下値を共に切り上げた。
11月24日に高値30,046ドル、30日安値29,638ドルを経て、12月4日には30,218ドルの高値に進んだ。
よって、現在は今年2月高値(S)を更新したことから新展開期入りとなっている。
主な上値としては、以下の水準が挙げられる。
(1)30,356ドル=F+11,765ドル(安値09年3月~高値15年5月)
(2)30,586ドル=V+(S-P)
(3)30,675ドル=K+(K-F)
(4)31,057ドル=P+(K-F)
(5)31,699ドル=S+(S-V)
一方、上値指向も基調の維持に留意。10月の安値(V)26,501ドル以降の最大の反動安値幅687ドルの維持が重要となる。この値幅を上回ると下げ幅の拡大につながりやすくなる。
その場合の値幅は、1,269ドル(9/16~23)や1,408ドル(8/19~S)、1,663ドル(R~8/12)などが挙げられる。
備考(3)ナスダック(日足)
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=新たな高値を探る経過=
前回は「9月高値更新が重要」(記:11/13)として、以下のように述べた。
「安値(F)10,632pから切り返し、戻り高値(G)11,876p(上げ幅:1,244p)と半値戻しを達成したあと反落。安値(H)10,911pを経て11月6日には11,895pと高値(G)を上回った。
ただ、高値(E)12,056pを上回ることができず、高値(E)以降の調整相場が進行するなか、短期の下値切り上げ(F<H)が生じていることから高値(E)12,056pを早期に上回ることが重要なポイント。同高値を更新すると新たな高値にトライする経過となる。」
とした。
実際には、安値(H)10,911p以降の上げは、11月25日に高値(E)12,056pを更新し、12月8日には12,582pと上伸した。
よって、現在は9月以降の調整を経て新たな高値を探る経過となっている。
その場合、主な上値としては以下の水準が挙げられる。
(1)13,196p=F+(E-D)
(2)13,480p=E+(E-F)
(3)13,589p=F+(A-B)
(4)13,792p=F+(C-B)
一方、反動安値幅342pの維持が重要。上回ると965pないし984pへ拡大しやすくなる。これらの値幅を超えると1,244p、1,424pなどの値幅を試す可能性が高まる。また、値幅1,424pは波動上重要な値幅になっている。
一年間ありがとうございました。
来年もよろしくおねがいします。
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新型コロナウィルスの感染症拡散事態が一日も早く終息し、平穏な日常生活を取り戻せるよう心から願っております。
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