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株の玉手箱 製造業への回帰が見えてくる

2020/10/20 16:22 投稿

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 COVIC-19により製造業はもとよりラーメン、レストランなど外食はホテルの稼働率は大幅に低下し、大変な苦労をされたと思う。個店の閉鎖に加え、蕎麦のような立ち食いチェーン店、コレド日本橋の裏にある銀だこ店舗まで9月で閉鎖していたとは驚きだ。それだけ固定費を捻出するのも難しくなっていたことなのだろう。

 反対にドラッグストア、ホームセンターはアルコール除菌、マスクから始まり、在宅勤務でDIYまでが活況となり月次売上は大幅に向上し、株価も年初から大幅な値上がりとなっている。

 だがDCMの9月既存店売上高は前年より11.6%減少しており、客数が4.1%減、客単価も7.9%減で、同グループのケーヨーでは18.7%減と結構なマイナスに陥っている。

 前年は10月からの増税で駆け込みのあった9月既存店売上高はDCMで8.9%増、ケーヨーで20.2%増と高い伸びの反動減が主な理由だが、それだけではない。

 DIY以外に自転車、健康器具なども好調に売れて来ており、これらは一度購入すれば当面は再購入しない。自転車を毎月買う方はいないだろう。

 そのためDIYを含め売れた特需の部分が9月から急速に剥がれ落ちてきている様なのだ。DIYはホームセンターにとって粗利の高い商品であり、同業界の株価低迷はこの点を気にしていよう。


 それに対して今週発表された9月の工作機械受注は前年比15%減とマイナス幅を縮めたことでインパクトがあった。翌日は好感されファナック、安川の株価は上昇した。

 6月・7月と2か月連続で中国の工作機械受注がプラス転換との日経報道もかつてあり。プローブ針の加工では圧倒的シェアを誇るツガミの株価は工作機械の中で一番先行するが、同社はDMG森精機が手がける範疇では一番小サイズの30ミリ台の口径が最大で基本は小型タイプを手掛ける。だが同社子会社で香港に公開したプレシジョン・ツガミからは全方位に渡って中国は好調との話も出ていた。

 半導体、5G関連を囃したが最近では半導体関連が調整。最近では機械・自動車関連を探す動きも出てきた。特に自動車ではEVが先走り、エンジン関連は蚊帳の外だが、本格的な製造業リスクオンの動きになると予想している。


(あすなろ産業調査部)


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