【NOXセンサー】
前回のDPFに続き、ガソリンエンジンにもディーゼルエンジンで利用されているDPFと同様のフィルターが装着する見通しとなった。
というのが数年前に記述したレポートでして、ガソリンエンジン用のGPFについては、現況を確認してからいずれ億近でフォローさせて頂く予定です。
今回はNOXセンサーについてです。
世界的に排ガス規制が強化されることに加え、欧州の二酸化炭素、日米の燃費規制など、省エネ規制が段々と厳しくなってきている。
HC、CO、NOxを一度に酸化還元できる三元還元触媒採用は、ガソリンエンジンでのクリーンな排ガスが実現したが、燃費規制をクリアーするためには小排気量化や燃焼効率向上が求められる。
燃焼効率向上のためには圧縮比を高めることが手っ取り早いが、高めすぎるとノッキング、つまり異常燃焼が起こり、最悪の場合、ピストンが融けてしまいエンジンが破壊する。
排ガスエネルギーを利用し、タービン反対側のコンプレッサを回すことで吸気をシリンダ内に強制的な吸気を行う過給機エンジンではノッキングが生じ易く、ノックセンサーを搭載するようになった。ノッキングが生じる前には特有の振動が発生し、この周波数をノックセンサーが検知することで、エンジンコントロールユニットにフィードバックし、点火タイミングを遅らせることで燃焼効率を意図的に落としノッキングを回避する仕組み。
排ガス規制強化でBMWを除き直列6気筒エンジンやターボエンジンが激減。
だが材料の革新と変更、インジェクターの直噴化またはポート噴射との二重システム、シングルインジェクター直噴エンジンの吸気工程での噴射、より強めの吸気タンブルなど設計思想が変化し、燃費性能改善から圧縮比は上昇傾向に。
約30年前の8~9の圧縮比は現在では10以上まで高められており、ノンターボエンジンでもノックセンサーが搭載されている。
圧縮比を高める、またはリーンバーン(希薄燃焼)での燃焼領域を使えば燃焼温度は上昇し燃費に貢献するが、常温・常圧では反応しない窒素&酸素が、高温・高圧化では窒素の酸化反応が始まり、温度上昇ともとに酸化が激しくなる。
この酸化によりNO、NO2などNOxが発生してしまう訳か。
(イノベーションリサーチ 山田順一)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)
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