足元の日本市場は新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が続いているものの、日銀のETF買い入れ増額による下支え効果に加え、各国の金融・財政政策への期待が大幅上昇につながりました。
さて、今後の個別銘柄を見るときに大事なのはリバウンドの値幅です。
自立反発以上に安値からの上への値幅が出ることが重要です。
今回はそんな中からの銘柄です。
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タムロン(7740) [東証一部] 『ミラーレス向けが好調』
【事業紹介】
同社は1950年11月に写真機・双眼鏡レンズの加工事業を埼玉県浦和市に『泰成光学機器製作所』として創業した。
レンズ専業大手で一眼レフ用交換レンズで世界的。
監視カメラ用強化しておりタムロンブランドで展開するカメラのレンズメーカー。世界シェアはトップクラスを誇りOEMも手掛ける。ドローン向けや車載用レンズに注力している。
同グループは、カメラ用交換レンズ市場では、高倍率ズームレンズのみならずマクロレンズのタムロンとして認知されており、映像に対する独自のこだわりと技術により、常に革新的な製品を提供している。
また、監視カメラ・車載カメラ等のレンズユニットやその他新規分野においても、同社の誇る光学を主体とした技術力を活かした高性能・高品質な製品を供給。
成長市場分野である特機関連事業では監視/FA用や車載用が計画以上に売上を伸ばすなど好調に推移し、増収増益の見込みだ。
一方監視カメラや車載カメラ等の産業向け市場は成長基調が持続するものと考えられる。
同社では監視カメラや車載カメラ等の市場の伸びを車載カメラは20~30%、監視カメラは10%程度を見込んでいる。
同社の一眼レフ用交換レンズの一番の他社との差別化は通常は50~60本の商品ラインナップだが、同社は28本と絞り込むことによって価格面、サイズ面、重さの面で優位に立っている。
またドローン用レンズは、2018年下期から増収にはなったものの、受注モデルの低迷により計画比では約半減となったが、今後の見通しは産業用は伸びる市場であるが、予想より市場があたたまっていない。そしてホビー用等用途が多岐になり、新規受注も先延ばしになっていることが受注低迷の要因である。
更に足元の円高進行により、下期は前期比対ドルが円高となり、対ユーロでも前期比で上期と同水準の大幅な円高となるため、下期では売上高・利益共に上期以上の為替のマイナス影響を受けることになる。
感応度としては下期はドル円で売上は1円の円高で1.6億円、利益で0.2億円、ユーロ円で売上は0.5億円、利益で0.4億円となる。本見通しの前提為替レートについては、1米ドル=107円、1ユーロ=120円としている。
最後に配当に関しては前期の年間配当を60円から68円(前の期は60円)に増額し、今期も68円を継続する方針と2/7に発表した。
足元の株価は3/23に1466円の安値を付けリバウンドして来ている銘柄だ。
(あすなろ産業調査部 藤井勝行)
[藤井勝行氏 過去掲載]
相場の本質を知ろう http://okuchika.net/?eid=8755
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[藤井勝行氏プロフィール]
1991年中央大卒業後、山一證券で個人営業を担当。その後国内外の証券会社で機関投資家向けに日本株式セールスを担当、独自のファンダメンタル・チャート分析に定評がある。経済専門新聞や週刊誌、国内外情報ベンダー等に市況コメントを掲載し株式セミナー講師としても活躍。相場の本質を伝えることをモットーとする。
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