あっという間に今年度も終わり、明日が3月期決算銘柄の権利付き最終日になります。
2月末~先週までの「安い」と感じたところで優待銘柄を少し買いましたが、この中には昨年秋頃に売った銘柄の一部の買い戻しもあります。今後の相場展開は分かりませんが、保有しておきたい優待内容と配当レベルですので、当面は上下動を気にせず保有しようと考えています。
もちろん、「世界景気にもっと暗雲が」と感じれば投げねばなりませんが…。
さて、2014年にNISAが導入されて7年目に入りました。
当初の数年間は使い勝手が悪く、かつ周知にも時間が掛かったため既に株取引をしていた個人投資家が利用する程度でしたが、数年前からは関係当局や各金融機関も前のめりになり広がりを見せていました。
「10月4日は投資の日」と銘打って業界挙げての投資勧誘が行われ、米国株式の上昇にもけん引され、日本株が連れ高していた2017年以降に特に口座数が増えました。
ところが2018年からの2年間は先高期待があったにもかかわらず、実際には日本株は横ばいを続けましたし、2018年末には米中貿易戦争の激化を嫌がり僅か3か月間で約18%もの値下がりを経験しています。
そして2月末からの暴落です。
ドル平均法となる「つみたてNISA」ならまだしも、単にNISA枠を使って株式や投信を買っていた場合には、この暴落でここ数年内に投資を開始した口座は(恐らく)全滅状態と思われます。
もしアベノミクス相場が終了した場合には、30年前のバブル崩壊後の最高値圏で大量の投資初心者を株式市場に誘い込んだことになります。
今月は投信各社から販売会社に対し、連日のように基準価額が下がっていることへの注意喚起があったそうですが、下手な投信は上昇相場に追い付けず、下落した際には一緒に下げますから(^^;)
本来なら「さあ、これからがNISAの出番。貯蓄から投資へ!」と呼びこまねばいけないはずですが、静まり返っています。誰も責任を取りたくないから?(呆)
何度も書いていますが、今年の投資市場は大きな波乱が待ち構えている予感がします。
今後についてですが・・・、先週以降の傾向を見る限り地銀などの金融機関がREITを投げ売った模様ですし、ファンドの解約に伴う買売も交錯したようです。これからも暫くはファンドの解約が続くと予想しています。
運用規程上どうしても彼らが投げ売り(ロスカット)せねばならない時に買い、空売りへの買い戻しが入った際に売るなど、割安?割高?などだけでは無く、市場やファンドの行動を利用して売買すると言ったタイミングも重要になりそうです。
同時に、中長期での投資を目指している投資家なら、投資を始めるには良い頃ではないでしょうか。これ程マーケットが崩れれば全体的なリセットになります。底値が何時になるかは分かりませんが、いずれはマーケットも正常化してくるでしょうから、数年以上の積立投資なら徐々にスタートして良い頃かと思います。
但し、成長しない市場は避けた方が無難です。つまり成長が止まったと思われる日欧などの先進国には高いウエートをかけたくありません。まずは幅広く世界株式に投資するファンドで信託報酬が低い(コスパの良い)商品を選んでください。
もちろん、手数料が高い大手の銀行や証券会社などはお勧めできません(苦笑)
この調子だと、まだ半年くらいは上下に激しい相場展開も予想されます。
コロナ禍もどうなるか分かりません。「東京封鎖も?!」と言う昼間のバラエティー番組に触発されて、日中ヒマな方々がトイレットペーパーやら食料品やらの買い出しで、近所のスーパーに殺到しているとのメールが家内からありました。
浅ましいというか、自己保身に長けているというべきか、「小人閑居して…」という言葉が脳裏に浮かびます(汗)
バイアスのかかったメディア情報には注意をしつつ、慎重に時間分散を計って投資してください。
本格的な景気悪化となれば中国企業の大型債務が心配ですし、原油価格低迷が続けば米国シェールガス企業の債務不履行などでジャンク債市場の縮小も気になります。
クレジットリスクが増幅した場合にはリーマンショック時同様に流動性が失われます。
2007年7月~2008年10月の相場を振り返れば、もし流動性維持に失敗すれば、あの時(18,000円台から7,000円台へ)と同様の暴落もあり得るのかもしれません。
あれらの経験から主要中央銀行は協調して資金手当てに注力していますから、可能性は相当に低いと考えてはいますが・・・。
(街のコンサルタント)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)
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